デュオリンゴ(DUOL) 投資判断
デュオリンゴは、モバイル教育プラットフォームを提供するテクノロジー企業です。
主力アプリ「Duolingo」は言語学習用アプリであり、月間アクティブユーザー数が8500万人以上おり、40種類以上の言語コースを提供しています。
また、デスクトップのウェブブラウザからもアクセス可能です。
数学および音楽のコースも「Duolingo」アプリに統合されており、iOSデバイスで使用できます。
コースは無料で利用可能で、定額サービス「Super Duolingo」では学習体験を向上させる追加機能を提供しています。
また、1年間のプランには最大6人までの加入者を含む家族向けプランもあります。
「Duolingo English Test」はオンラインでの英語スキル評価で、コンピュータ、ウェブカメラ、インターネット接続があれば誰でも、いつでもどこでもテストを受けられます。
基本情報はこちらの表のとおりです。
株価のチャート
株価のチャートは、こちらのとおりです。
過去1年間の株価は、プラス23.48%となっています。
最新の決算
デュオリンゴは、2024年5月8日に決算を発表しています。
EPSについては、アナリスト予想0.26ドルに対して、結果0.57ドルで、アナリスト予想を上回りました。
四半期の売上高については、アナリスト予想1.66億ドルに対して、結果約1.68億ドル、前年同期比約44.9%増で、アナリスト予想を上回りました。
次期四半期の売上高については、アナリスト予想1.77億ドルに対して、結果1.75から1.775億ドル、中値1.76億ドル、前年同期比42%増でアナリスト予想を上回りました。
24年通期の売上高については、アナリスト予想7.29億ドルに対して、結果7.27から7.36億ドル、中値7.32億ドル、前年比38%増でアナリスト予想を上回りました。
2024年第1四半期業績の概要
デュオリンゴの売上高は前年同期比で45%増加して1億6,760万ドルになりました。
純利益は2,700万ドルで、前年同時期の260万ドルの赤字から改善されました。
売上高の内訳を見ると、サブスクリプション部門が前年同期比53%増の1億3,170万ドル、Duolingo English Test部門が28%増の1,280万ドルでした。
純利益の増加は、利息収入が前年同期比78%増の1,000万ドルに達したことと、販管費のコンピュータ・ソフトウェア減価償却が前年同期比55%減の1億5,900万ドルに抑えられたことによるものです。
経営陣のコメント
「今四半期も過去最高の収益性とともに、強い予約と収益の増加という素晴らしい業績を報告できることを嬉しく思います」と、Duolingoの共同創業者兼CEOであるルイス・フォン・アーンは述べました。
過去最高のデイリーユーザーの増加により、デイリーユーザー数は前年同期比で54%増加しました。
「収益化のプロセスはまだ初期段階にあるが、予約を増加させる複数の方法を発見している。私たちはDuolingo Maxの大規模な展開とファミリープランの拡大に非常に興奮しており、年間ガイダンスを上方修正する自信がある」と経営陣はコメントしています。
直近4回分の決算のサプライズ率
EPS
2023年第2四半期から2024年第1四半期までのEPSについては、全ての四半期で、アナリスト予想を上回っています。
アナリスト予想を何パーセント上回ったかを示すサプライズ率については、過去4四半期の平均は231%となっています。
売上高
2023年第2四半期から2024年第1四半期までの売上高については、全ての四半期で、アナリスト予想を上回っています。
アナリスト予想を何パーセント上回ったかを示すサプライズ率については、過去4四半期の平均は2.4%となっています。
EPS
EPSとは、「Earnings Per Share」の略で、1株当たり純利益ともいわれます。
EPSからわかることは、企業の「収益力」と「成長性」の2つです。
数値が高いほど企業の収益力は高いと見ることができます。
また、同じ企業の当期EPSと前期以前のEPSを比較することで、企業が順調に成長しているか判断することもできます。
デュオリンゴのEPSは2022年第1四半期から2022年第4四半期までマイナスでしたが、2023年第2四半期でプラスに転じ、2024年第1四半期には0.57に達しました。
前年同期比成長率も2023年以降急成長し、2024年第1四半期で1050%を記録し、収益性と成長力が大幅に向上しています。
売上高の推移
デュオリンゴの売上高は2022年第3四半期から2024年第1四半期にかけて一貫して増加し、前年同期比成長率も安定して40%以上を維持しています。
「利益」は意見、「キャッシュ」は現実
損益計算書(PL)に記載される売上高などの「利益」は、本来であれば来期に立つ売上を、今期の売上として計上することや架空の売上を立てることで、意図的に「利益」を過大に見せること、いわゆる粉飾が可能であり、明らかな粉飾でない限り、このような粉飾を見抜くことは難しいと言われています。
他方、キャッシュフロー計算書(CF)に記載される営業キャッシュフローなどの「キャッシュ」は、実際にどれだけの現金が出入りしたのかを表し、意図的な調整をする余地がありません。
そのため、会計の世界では、『「利益」は意見、「キャッシュ」は現実』、または『キャッシュフローは嘘をつかない』とされています。
また、損益計算書では黒字にも関わらず、倒産してしまう「黒字倒産」の原因は、売上が発生しても、その入金、現金収入が大幅に遅れ、企業が現金不足に陥ることで起こるとされています。
そのため、企業の「利益」だけでなく、企業の「キャッシュ」を確認することが重要です。
営業キャッシュフロー
営業キャッシュフローは、企業の営業活動で得られた現金収入です。
デュオリンゴの営業キャッシュフローは2021年に減少しましたが、その後急増し、2022年には500%、2023年には185.2%の成長を記録しています。
ネットキャッシュ比率とは
ネットキャッシュ比率とは、資産総額に対する資金の豊富さを計る尺度です。
ネットキャッシュとネットキャッシュ比率の定義については、長者番付1位となった伝説のサラリーマン投資家、清原達郎氏のネットキャッシュ比率の定義を採用しています。
ネットキャッシュ=流動資産+投資有価証券×70%-負債
ネットキャッシュ比率=ネットキャッシュ÷時価総額
ネットキャッシュ比率=(流動資産+投資有価証券×70%-負債)÷時価総額
ネットキャッシュ比率が1の企業については、「会社がただで買えるほど割安」であり、数字が大きいほど割安と判断できます。
また、清原氏曰く、ネットキャッシュ比率が1を超えている企業については、「ただで会社をもらった上で現金まで貰える」ほど割安だとされています。
より詳しい内容については、清原達郎氏の「わが投資術 市場は誰に微笑むか」をご覧ください。
ネットキャッシュ比率
それでは、デュオリンゴのネットキャッシュ比率を確認したいと思いますが、続きの内容については、有料記事となります。
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続きの記事では、デュオリンゴの投資判断も記載しています。
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