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 能登半島地震の被災地に 山崎製パン SNSに称賛続々 最新の決算&財務諸表を解説 2024年1月  

山崎製パンが能登半島地震の被災地に「火や水もない緊急時に、そのまま食べられるパンなどをできる限り早く、現地へと届けるのは当社の使命」

石川県の公式X(旧ツイッター)「もっといしかわ」で紹介された石川県に届いた支援物資の発送準備作業の動画(Xから)  

「ヤマザキパン」の迅速な対応に各方面から称賛の声が上がっています。

最大震度7を観測した能登半島地震は、現在も懸命な救助活動が続けられています。

電力供給や通信サービスといったインフラ面の制限に加え、必要な物資も滞るなかにあって、いち早く支援物資を届けたのが山崎製パンでした。

創業以来、山崎製パンは「自ら製造し、運搬し、販売する」というスタイルを一貫しています。製造部門にとどまらず、商品を輸送する物流部門や販売部門もグループ内で確立しています。白地に黒字で「ヤマザキ」と記されたトラックは、同社が自社の物流網を構築している証拠です。

今回の支援について、 山崎製パンの広報担当者は、「火や水もない緊急時に、そのまま食べられるパンなどをできる限り早く、現地へと届けるのは当社の使命と考えています。今回も地震発生後、農林水産省から日本パン工業会に支援依頼があり、それに弊社が応えた形です。(迅速な対応が可能だったのは)自社で配送を持っていることや過去の経験、社内体制などが生きた結果と考えています」とメディアの取材に答えています。

今回は、そんな山崎製パンを応援する意味も込めて、山崎製パンの最新の決算内容や財務諸表を解説します。

この記事を読めば、山崎製パンの株を買うにあたって、最低限知っておくべき山崎製パンの現在の業績や財務状況を把握することができます。



動画で内容を確認したい方はこちら

山崎製パンとは?

山崎製パンは、1948年創業の日本最大のパン製造会社で、多様なパンや菓子、サンドイッチを提供しています。特に「ランチパック」が有名です。

山崎製パンの強みは、多種多様な高品質製品、強固な流通網、ブランド認知度の高さ、革新的な商品開発、そして長年にわたる業界経験にあります。これらにより、競争力が高く、顧客の幅広いニーズに応えています。

最新の業績

山崎製パンは、2023年10月25日、2023年12月期第3四半期連結決算を発表しています。

1月から9月の連結売上高は前年同期比6.8%増の8462億2500万円、最終利益は前年同期比89.7%増の188億6800万円となりました。最終利益の通期計画に対する進捗率は94%となりました。

7月に一部の食パンや菓子パンの価格改定を実施しました。これを下支えする低価格帯製品や値頃感のある製品を充実・強化したことも奏功しました。7~9月期で最終利益は前年同期比5.2倍と大幅な増益となりました。

また、山崎製パンは、2023年12月21日に業績修正を発表しています。

23年12月期の連結経常利益を従来予想の380億円から435億円(前期は261億円)に14.5%上方修正し、増益率が45.4%増から66.5%増に拡大し、従来の7期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしました。

配当金の推移と配当利回り

山崎製パンの2019年から2023年までの年間配当と配当利回りのデータを分析すると、一定の安定性と成長が見られます。

2019年の配当利回りは1.03%から2021年には1.44%へと上昇しましたが、2022年には1.4%にわずかに下降しました。

年間配当金額は、2019年の20円から2023年予想では25円へと徐々に増加しています。

このデータは、山崎製パンの配当政策が比較的安定していることと、投資家にとってはポジティブな成長傾向を示していることを示唆しています。

なお、2023年12月29日時点の配当利回りは、0.78%となっています。

総還元性向

総還元性向とは、会社が儲けた利益を、配当や自社株買いという形で、株主に対してどれくらい還元しているかを表す指標です。

総還元性向が高いほど、株主還元に力を入れている企業であることを示します。

ただし、株主への還元が多いことは、設備投資などに使用できる資金が少なくなる可能性があることに留意する必要があります。

山崎製パンの総還元性向は、2018年の64.3%から2022年の94.4%へと大きく変動しています。

2019年には31.4%に低下したものの、2021年には137.6%まで急上昇しました。

これは年によって株主還元に力を入れる度合いが大きく変わっていることを示しています。

売上高の推移

2021年第1四半期には2,527.86億円の売上高でスタートし、2023年第3四半期には2,822.81億円に増加、2021年第4四半期には最高の2,909.17億円を記録しました。

売上高成長率は、2022年第1四半期の2.7%から2023年第3四半期には7.0%へと徐々に上昇しています。

さらに、2023年第4四半期の売上高は3,257.75億円と予測され、前年同期比14.4%の高成長が見込まれており、これは過去数四半期中で最も高い成長率です。

この成長は、山崎製パンの強固な事業戦略と市場需要の良好さが背景にあると考えられます。全体として、同社は業績の向上を続けており、将来的な発展が期待されます。

営業利益とは?

営業利益は、企業が本業で稼いだ利益です。

営業利益は売上高から、販売した商品の原価である売上原価と、販売のためのコストである販管費を除くと求めることができます。

営業利益の推移

2021年第1四半期の営業利益は58.75億円からスタートし、2023年第3四半期には72.58億円に増加しました。

この期間における営業利益成長率は、特に2022年第1四半期の18.2%から2023年第3四半期の341.5%へと大幅に上昇しています。

2023年第4四半期の営業利益予測は116.32億円で、前年同期比93.6%の成長が期待されています。

全体として、山崎製パンの営業利益は明確な上昇傾向を示し、今後も引き続き成長が期待される状況です。

営業利益率

営業利益率は、売上高に占める営業利益の割合を示したものです。

この割合が高いほど、企業の本業の稼ぐ力が強いと判断できます。

山崎製パンの2022年第1四半期から2023年第4四半期の営業利益率分析では、2.67%から始まり、2023年第2四半期には最高の3.93%を記録しました。

季節的変動や市場の影響を受けながらも、全体的には営業利益率が改善しており、効率的な運営と経営戦略の成功が見られます。

2023年第4四半期の会社側ガイダンスの売上高と営業利益から算出した営業利益は、3.57%となっています。

営業キャッシュフローとは?

営業キャッシュフローは、企業が営業活動でどれだけの現金を生み出しているかを示しています。

この指標は、単に売上高などの会計上の利益を上げているだけでなく、その利益が現金として実際に会社の手元に流れ込んでいるかを反映しています。

営業キャッシュフローの推移

山崎製パンの2019年から2023年までの年間営業キャッシュフローと成長率の分析では、明確な変動傾向が見られます。2019年に499.47億円だった営業キャッシュフローは、2020年に15.9%増の578.80億円に成長しました。

しかし、2021年には471.57億円に減少し、前年比で-18.5%の落ち込みを示しました。

その後、2022年には570.71億円となり21.0%の増加を達成しましたが、2023年には再び減少し527.73億円、成長率は-7.5%となりました。

これらの数値は、同社の営業活動が市場環境や経営戦略の変化に応じてどのように変化しているかを示し、現金流れの重要な指標となっています。

営業キャッシュフローマージンとは?

営業キャッシュフローマージンは、売上高に占める営業キャッシュフローの割合を示したものです。

この割合が高いほど、企業が売上から多くの現金を生み出していることを意味し、現金を稼ぐ能力が高いと判断できます。

営業キャッシュフローマージン

山崎製パンの2019年から2023年の営業キャッシュフローマージンは、一定の範囲内で変動しています。

2019年の4.71%から始まり、2020年には5.45%へ増加しましたが、その後2021年には4.65%へ減少し、2022年には5.42%と回復しました。

2023年には4.90%となり、企業の現金生成能力は比較的安定しているが、市場環境や経営効率の変化に影響されていることが伺えます。

アクルアールとは?

アクルアールは、企業が現金収入を伴った質の高い利益をあげているかを判断する指標です。

具体的には、アクルアールは純利益から営業キャッシュフローを引いた値で計算されます。

アクルアール=純利益ー営業キャッシュフロー

  • 例えば、A社のようにアクルアールがマイナスの場合、企業が営業活動から多くの現金を生み出しており、その現金収入が会計上の利益を上回っている状況を示しています。この場合、A社は現金収入を伴う質の高い利益を生み出していると考えられます。
  • 他方、B社のようにアクルアールがプラスの場合、現金収入が会計上の利益を下回っている状況を示しています。この場合、B社は現金収入を伴わない質の低い利益を生み出していると考えられます。

アクルアール

山崎製パンの2019年から2023年のアクルアールは一貫してマイナスで、これは営業活動からの現金収入が会計上の利益を上回っていることを示しています。

具体的には、2019年の-364.13億円から2023年の-404.05億円に至るまで、企業の財務健全性と持続可能な収益性が維持されている様子がうかがえます。

なお、基本的な財務諸表の読み方やアクルアールなどの財務指標については、「たった10日で決算書がプロ並みに読めるようになる! 会計の教室」という本で、初心者向けに分かりやすく解説されていますので、より詳しい内容を知りたい方はそちらをご覧ください。

自己株式調整済み負債比率とは?

自己株式調整済み負債比率は、企業の抱える純資産(自己株式を除く)に対して、負債がどれだけの割合を占めているのかを表す指標です。

自己株式調整済み負債比率は、以下の式で求めることができます。
自己株式調整済み負債比率=負債÷(純資産ー自己株式)

純資産は自社株買いによって意図的に増やすことが可能であるため、その影響を排除するために純資産から自己株式を除いています。

この比率が低ければ低いほど、純資産に対して負債が少なく、財務が健全であると見なされます。

「史上最強の投資家 バフェットの財務諸表を読む力」によると、自己株式調整済み負債比率が0.80を下回ることが望ましいとアメリカの著名な投資家である、ウォーレン・バフェットは言います。

自己株式調整済み負債比率

山崎製パンの自己株式調整済み負債比率は、2022年第3四半期の0.97から2023年第3四半期の0.85に改善しています。

この比率は、負債が純資産に占める割合を示し、バフェットの基準である0.80を下回っていないものの、一貫して低下しており、財務の健全性が向上していることを示しています。

固定長期適合率とは?

固定長期適合率は、企業の固定資産が、純資産と固定負債といった安定した資金で賄えているかどうかを示す指標です。

固定長期適合率は、以下の式で求めることができます。
固定長期適合率=固定資産÷(純資産+固定負債)

一般的に、この比率が100%以下であると、企業の固定資産が安定した資金でまかなえており、会社の財務状況が安定していると判断できます。

固定長期適合率

山崎製パンの固定長期適合率は、2022年第3四半期から2023年第3四半期まで一貫して100%以下を維持しています。

これは、同社の固定資産が純資産と固定負債で十分に賄われており、財務状況が安定していることを示しています。

期間を通じて、この比率は89.50%から91.75%の間で推移しており、安定した財務基盤が見て取れます。



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