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【割安成長株候補】 三井松島HD(1518)

割安成長株候補 三井松島HD(1518)

  • 産業: 鉱業
  • 業種:燃料・資源
  • 企業概要

三井松島HD(1518)は、2023年度に石炭事業から撤退し、事業投資会社へと転換しました。

この変革の一環として、ニッチな飲料ストロー関連企業などを次々とM&Aにより買収し、事業の多角化を図っています。

同社はこれまでの中核事業であったエネルギー関連分野から軸足を移し、今後は生活関連分野を中心事業として推進する方針に転じています。

最新の業績

豪州の石炭採掘終了に伴い、三井松島HDは石炭販売が大幅に減少しました。

しかしながら、同社は産業用チェーン関連企業をグループに編入したことで、減益幅を縮小に転じさせることができました。

その上で、2025年3月期になると、当該企業が年間を通じて同社に貢献し、さらに他の有望なM&A案件への投資も積極化させるため、石炭販売がなくなっても大幅な減益は回避できる見込みとなりました。

一方で、同社は米国の水晶デバイス計測器メーカーを取得し、デバイス子会社とのシナジー強化を推進しました。

また、ファンドからチェーン関連企業の株式を追加取得し、完全子会社化するなど、ニッチ有力企業へのM&A活動を大幅に加速させています。

ネットキャッシュ比率

ネットキャッシュ比率とは、資産総額に対する資金の豊富さを計る尺度です。

ネットキャッシュとネットキャッシュ比率の定義は長者番付1位となった伝説のサラリーマン投資家、清原達郎氏の定義を採用しています。

ネットキャッシュ=流動資産+投資有価証券×70%-負債

ネットキャッシュ比率=ネットキャッシュ÷時価総額

ネットキャッシュ比率=(流動資産+投資有価証券×70%-負債)÷時価総額

ネットキャッシュ比率が1の企業については、「会社がただで買えるほど割安」であり、数字が大きいほど割安と判断できます。

また、清原氏曰く、ネットキャッシュ比率が1を超えている企業については、「ただで会社をもらった上で現金まで貰える」ほど割安だと説明しています。

より詳しい内容については、清原達郎氏の「わが投資術 市場は誰に微笑むか」をご覧ください。

三井松島HDのネットキャッシュ比率は0.61であり、時価総額の61%相当の現預金と有価証券を保有していることを意味します。

1を下回っているので割安とは言えませんが、相応の現金を持っている会社だと判断できます。

投資リスク

三井松島HDに投資を検討する際のリスクとしては、主に以下の点が挙げられます。

  1. 事業ポートフォリオ転換に伴うリスク
    同社は石炭事業からの撤退を機に、ビジネスモデルを大きく転換しています。新規事業分野への多角化投資が奏功するかは未知数であり、期待した事業シナジーが発揮できないリスクがあります。
  2. M&A投資の失敗リスク
    積極的なM&A戦略を推進していますが、買収した企業が当初の計画通りに業績を伸ばせない可能性があります。のれん代の減損処理が必要になったりする可能性もあります。
  3. 新規事業分野への対応力リスク
    生活関連分野などの新規参入分野について、同社が十分な知見やノウハウを備えているかは不透明です。新規分野での競争力確保が課題となります。

まとめ

三井松島HDは、従来の石炭事業から大きく舵を切り、生活関連分野を新たな中核事業と位置づけるなど、抜本的な事業ポートフォリオの転換を図る企業体質の変革に取り組んでいます。

同社は積極的なM&A戦略により、産業用チェーンや水晶デバイス計測器メーカーなど、ニッチながら成長性の高い分野の有力企業を次々に買収。これらの子会社群を中心に、新たな収益の柱を構築しつつあります。

最新の2025年3月期業績予想では、石炭販売がなくなっても大幅な減益は回避できる見通しとなっており、事業再編の成果が着実に表れ始めています。

財務面での安全性も備わっており、ネットキャッシュ比率が0.61と現預金や有価証券を時価総額の61%相当額保有しています。M&A資金の重要な原資ともなるキャッシュが潤沢にあることが強みです。

一方で、事業転換に伴うリスクや、M&A投資の失敗リスク、新規参入分野での対応力リスクなどを認識する必要があります。

しかし、それ以上に同社の大胆な事業再編と成長投資への取り組みは評価できます。

従来の業態から脱却を図り、新規分野への果敢な挑戦を続ける同社の挑戦心旺盛な姿勢は注目に値します。

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