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エヌビディアに認められたAI銘柄 ジーデップアドバンス

エヌビディアに認められたAI銘柄 ジーデップアドバンス

今回は、読者さんからのリクエストにお答えして、ジーデップアドバンスの決算と財務諸表を解説します。

ジーデップ・アドバンスは、AIとビジュアライゼーション技術を提供する企業です。

具体例には、AI学習用サーバーやエッジデバイス、ビジネスメタバースなどのビジュアライズソリューションなど、先進のシステムを便利に使いこなすための各種ツールや運用支援も含め顧客の仕事や研究を前に進める総合環境を提供しています。

ジーデップアドバンス 2023年5月期決算説明及び中期経営計画説明資料より引用

また、同社は米国エヌビディア社の国内で初のエリートパートナーに認定されており、エヌビディア社の最新の技術を優先的に取り入れることが可能となっています。

これにより、高性能コンピューティング(HPC)、映像処理、セキュリティ、およびディープラーニングなど、多岐にわたる分野で先端技術を顧客に提供しています

基本情報は、こちらの表のとおりです。

今回は、ジーデップアドバンスを、成長性、効率性、現金の生成能力、財務の安定性、割安性の5つの観点から総合的に分析・評価します。

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株価のチャート

株価のチャートは、こちらのとおりです。

最新の決算

ジーデップアドバンスは、4月12日に決算を発表しています。

24年5月期第3四半期累計(23年6月-24年2月)の経常利益(非連結)は前年同期比8.1%減の4.5億円に減り、通期計画の6.1億円に対する進捗率は73.7%にとどまり、さらに前年同期の86.4%も下回りました。

直近3ヵ月の実績である12-2月期(3Q)の経常利益は前年同期比3.8%減の2億円に減り、売上営業利益率は前年同期の15.4%から13.9%に低下しました。

EPS

EPSとは、「Earnings Per Share」の略で、1株当たり純利益ともいわれます。

EPSからわかることは、企業の「収益力」と「成長性」の2つです。

数値が高いほど企業の収益力は高いと見ることができます。

また、同じ企業の当期EPSと前期以前のEPSを比較することで、企業が順調に成長しているか判断することもできます。

ジーデップアドバンスのEPSは2023年第3四半期に157円から第4四半期には315円へと倍増し、その後2024年第1四半期に51円へと減少しました。

しかし、2024年第2四半期から第3四半期にかけて回復し、第3四半期には236円に達し、前年同期比で49.8%成長しました。

このデータから、業績は大きな変動を伴いつつ全体的に成長傾向にあることがわかります。

売上高の推移

ジーデップアドバンスの売上高は2023年第4四半期に8億3100万円から2024年第1四半期に7億1900万円に減少しましたが、その後2024年第2四半期に11億6700万円、第3四半期に13億7300万円と増加し続けました。

ジーデップアドバンスは、2023年に上場したばかりの銘柄で、前年同期のデータがないため、成長率は0%としています。

営業利益とは?

営業利益は、企業が本業で稼いだ利益です。

営業利益は売上高から、販売した商品の原価である売上原価と、販売のためのコストである販管費を除くと求めることができます。

営業利益の推移

ジーデップアドバンスの営業利益は2023年第4四半期に7,800万円から2024年第1四半期に1億1,100万円へ増加し、その後も上昇を続け、第2四半期には1億5,000万円、第3四半期には1億9,100万円に達しました。

これは四半期ごとの着実な利益増加を示しています。

ジーデップアドバンスは、2023年に上場したばかりの銘柄で、前年同期のデータがないため、成長率は0%としています。

営業利益率とは?

営業利益率は、売上高に占める営業利益の割合を示したものです。

この割合が高いほど、企業の本業の稼ぐ力が強いと判断できます。

営業利益率

ジーデップアドバンスの営業利益率は2023年第4四半期に9.39%でしたが、2024年第1四半期には15.44%へ大幅に上昇しました。

その後、第2四半期には12.85%に低下し、第3四半期には13.91%へと再び上昇しました。

これは四半期ごとに変動はあるものの、全体的には利益率が向上していることを示しています。

「利益」は意見、「キャッシュ」は現実

損益計算書(PL)に記載される売上高などの「利益」は、本来であれば来期に立つ売上を、今期の売上として計上することや架空の売上を立てることで、意図的に「利益」を過大に見せること、いわゆる粉飾が可能であり、明らかな粉飾でない限り、このような粉飾を見抜くことは難しいと言われています。

他方、キャッシュフロー計算書(CF)に記載される営業キャッシュフローなどの「キャッシュ」は、実際にどれだけの現金が出入りしたのかを表し、意図的な調整をする余地がありません。

そのため、会計の世界では、『「利益」は意見、「キャッシュ」は現実』、または『キャッシュフローは嘘をつかない』とされています。

また、損益計算書では黒字にも関わらず、倒産してしまう「黒字倒産」の原因は、売上が発生しても、その入金、現金収入が大幅に遅れ、企業が現金不足に陥ることで起こるとされています。

そのため、企業の「利益」だけでなく、企業の「キャッシュ」を確認することが重要です。

フリーキャッシュフロー

フリーキャッシュフローとは、会社が事業活動で稼いだお金のうち、自由に使える現金です。

フリーキャッシュフローが多い企業ほど、経営状態が良好であり、将来的に、株主への配当や、自社株買いなどが行われることが期待されます。

ジーデップアドバンスのフリーキャッシュフローは2021年に2億3500万円から始まり、2022年には大幅な増加で4億5800万円(成長率94.9%)に達しました。

2023年にはさらに増えて5億7500万円(成長率25.5%)となり、年々着実に成長しています。

営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローは、企業の営業活動で得られた現金収入です。

ジーデップアドバンスの営業キャッシュフローは、2021年の2億8000万円から2022年に4億6500万円(成長率66.1%)、そして2023年には5億8100万円(成長率24.9%)へと年々増加しています。

この連続した成長は、企業の財務健全性が向上していることを示しています。

営業キャッシュフローマージンとは?

営業キャッシュフローマージンは、売上高に占める営業キャッシュフローの割合を示したものです。

この割合が高いほど、企業が売上から多くの現金収入を得ていることを意味し、現金を稼ぐ能力が高いと判断できます。

なお、「MarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法」によると、営業キャッシュフローマージンは、理想として15%から35%程度あると素晴らしいとされています。

営業キャッシュフローマージン

ジーデップアドバンスの営業キャッシュフローマージンは、2021年の8.13%から2022年に13.32%へと大幅に改善し、2023年にはさらに上昇して15.38%に達しました。

この数値の増加は、企業の現金収入の効率が向上し、収益性が高まっていることを示しています。

アクルアールとは?

アクルアールは、企業が現金収入を伴った質の高い利益をあげているかを判断する指標です。

アクルアールは純利益から営業キャッシュフローを引いた値で計算されます。

アクルアール=純利益(特別損益を除く)ー営業キャッシュフロー

純利益は、全ての収入から全ての支出を除いた利益であり、いわゆる会計上の利益です。

他方、営業キャッシュフローは、企業の営業活動で得られた現金収入です。

例えばA社のように、アクルアールがマイナスの場合、企業が多くの現金を営業活動から生み出し、現金収入が会計上の利益を上回っていることを意味します。これはA社が現金収入を伴う質の高い利益を生み出していることを示します。

逆に、B社のようにアクルアールがプラスの場合は、現金収入が会計上の利益を下回り、現金収入を伴わない質の低い利益を生み出している状況を示しています。

アクルアール

ジーデップアドバンスのアクルアールは過去3年間でマイナスであり、2021年にマイナス4700万円、2022年にマイナス1億8200万円、2023年にマイナス2億300万円と年々拡大しています。

アクルアールがマイナスであることは、会計上の利益よりも実際の現金収入が多いことを示し、これは質の高い利益を得ている証拠となります。

自己株式調整済み負債比率とは?

自己株式調整済み負債比率は、企業の抱える負債が、純資産に対して何倍あるのかを示しています。

自己株式調整済み負債比率は、以下の式で求めることができます。
自己株式調整済み負債比率=負債÷(純資産ー自己株式)

この比率が低ければ、純資産に対して負債が少なく、財務が健全であると見なされます。

「史上最強の投資家 バフェットの財務諸表を読む力」によると、自己株式調整済み負債比率が0.80を下回ることが望ましいとアメリカの著名な投資家である、ウォーレン・バフェットは言います。

自己株式調整済み負債比率

ジーデップアドバンスの自己株式調整済み負債比率は、2023年第3四半期に0.77から始まり、ウォーレン・バフェットが推奨する0.80以下を維持しました。

2024年にはさらに改善し、第1四半期には0.52、第2四半期に0.66、第3四半期に0.58となり、財務的に健全な状態を保っています。

固定長期適合率とは?

固定長期適合率は、企業の固定資産が、純資産と固定負債といった安定した資金で賄えているかどうかを示す指標です。

固定長期適合率は、以下の式で求めることができます。
固定長期適合率=固定資産÷(純資産+固定負債)

一般的に、この比率が100%以下であると、企業の固定資産が安定した資金でまかなえており、会社の財務状況が安定していると判断できます。

固定長期適合率

ジーデップアドバンスの固定長期適合率は、2022年第3四半期に4.61%から始まり、2023年第3四半期には4.58%まで回復しました。

この間、最低は2023年第1四半期の2.96%でした。

この比率が非常に低く、100%以下の極端に小さい値は、会社の固定資産が非常に余裕をもって安定資金で賄われていることを示し、財務的に非常に安定しています。

総合評価

ジーデップアドバンスの成長性については、2024年通期の営業利益を6億3400万円、前年同期比14%増を見込んでいることから、5点中3.5点とします。

効率性については、5点中3点とします。

現金の生成能力については、直近の営業キャッシュフローマージンが過去3年間で最も高いマージンであることや、

アクルアールが過去3年間で3回マイナスであることから、5点中5点とします。

財務の安定性については、直近の自己株式調整済み負債比率0.58であることや、

直近の固定長期適合率が4.58%であることから、5点中5点としています。

割安性については、直近の予想PERとPBRや成長性を踏まえて、5点中2点とします。

従って、2024年4月12日時点の総合評価としては、25点中18.5点、Aランクとしました。

ジーデップアドバンスの評価では、成長性が3.5点と平均よりはやや高いですが、顕著な成長は見られません。

効率性は3点で改善の余地がありますが、現金の生成能力と財務の安定性はそれぞれ5点で、非常に優れています。

一方、割安性は2点と低く、市場評価が高いかリターンが限られていることを示しています。

全体的に、財務安定性と現金生成能力の高さが際立っていますが、成長性と割安性には課題があります。

ただし、配当利回りなどの要素は考慮していないことにご留意ください。

なお、この評価は、あくまでも簡易的に評価したものであり、実際の投資判断にあたっては、より総合的な評価を行うことをお勧めします。

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