広告 米国株(US STOCK)

テンバガー候補、パランティア(PLTR) 最新の決算&財務諸表を解説

人気米国株 パランティア

今回は人気の米国株であるパランティア(PLTR)の最新の決算と財務諸表を解説します。

パランティア(PLTR)は、大規模なデータ分析ソフトウェアを提供するアメリカの企業です。

パランティアは主に二つのプロダクトを提供しています。

「Palantir Gotham」と「Palantir Foundry」です。

Gotham(ゴッサム)は、国家安全保障、法執行機関、金融機関など、政府機関向けに開発されたソリューションです。

膨大な量のデータを統合、分析することで、テロ対策、犯罪捜査、金融犯罪の防止などに貢献します。

Foundry(ファウンドリー)は、企業向けデータ分析プラットフォームです。

様々な部門やシステムに分散されたデータを統合し、分析することで、意思決定の迅速化、業務効率の向上、収益向上などに貢献します。

パランティアの競合企業のサービス、強み及び弱みは、こちらの表のとおりです。

基本情報は、こちらの表のとおりです。

この記事を読めば、パランティアの株を買うにあたって、最低限知っておくべきパランティアの業績や財務状況を把握することができます。

記事投稿の励みとなりますので、左下の赤いベルのクリックをお願い致します。新着記事が投稿されると、通知が届くようになります。

動画で内容を確認したい方はこちら

株価のチャート

株価のチャートは、こちらのとおりです。

2021年1月末に株価45ドルを記録した後に、株価は下落し、2022年12月末には5.92ドルまで下落しました。

2024年2月15日時点の株価は、25.19ドルであり、2021年11月頃と同様の水準となっています。

PSRの推移

PSRは、Price to Sales Ratioの略称で、時価総額を年間売上高で割ったものです。

これは、新興成長企業の株価水準をはかる指標として用いられます。

この倍率が高いほど、株価は割高と判断されます。

パランティアのPSRは、2024年2月15日時点で24.55倍で、これは過去1年間の平均値15.99倍や過去3年間の平均値18.90倍、全期間の中央値16.70倍よりも高く、株価が売上に対して割高であることを示しています。

この高いPSRは、市場がパランティアの将来の成長潜在力を楽観的に見ていることを反映しています。

PBRの推移

PBRとはPrice Book-value Ratioの略で、株価を1株当たりの純資産で割ったものです。

これは、現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安かを判断する指標として用いられます。

この倍率が高いほど、株価は割高と判断されます。

パランティアのPBRは2024年2月15日時点で16.54倍と、過去1年間の平均値11.66倍や過去3年間の平均値13.10倍、全期間中央値11.85倍に比べて高い水準です。

これは市場がパランティアの純資産価値を高く評価していることを示しています。

最新の決算

パランティアは、2024年2月5日に2023年第4四半期決算を発表しています。

EPSは、アナリスト予想8セントに対して、結果8セントで、予想に一致しました。

売上高は、アナリスト予想6億240万ドルに対して、結果6億840万ドルで、予想を上回りました。

第4四半期の売上高は、前年同期の5億860万ドルから約17%増加し、6億840万ドルとなりました。

同社の純利益は、前年同期の3,090万ドルから202%増加し、9,340万ドルとなりました。

パランティアCEOのカープ氏は、米国における大規模な言語モデルに対する需要が「絶え間なく続いている(“continues to be unrelenting.”)」ことから、同社の拡大と成長は「かつてないほど大きくなった( “have never been greater,”)」と述べています。

また、パランティアは人工知能プラットフォーム(AIP)の展開を進めており、カープ氏によると、同社は2022年には100件未満だったこの技術の試験運用を、2023年には600件近く実施したと説明しています。

パランティアは、2024年第1四半期の売上高と2024年通期の売上高のガイダンスを発表しています。

第1四半期の売上高のガイダンスは、アナリスト予想6億1,700万ドルに対して、結果6億1,200万ドルから6億1,600万ドルで、ガイダンスの中値6億1,400万ドルがアナリスト予想を下回りました。

2024年通期の売上高のガイダンスは、アナリスト予想26億6,000万ドルに対して、結果26億5,000万ドルから26億7,000万ドルで、ガイダンスの中値26億6,000万ドルがアナリスト予想に一致しました。

部門別の売上高

パランティアは、主に政府部門と民間部門の2つの部門を持っています。

2023年第4四半期(単体)におけるパランティアの部門別売上高を見ると、民間部門が2.84億ドル、政府部門が3.24億ドルとなっています。これは、民間部門の売上が政府部門の売上に比べて若干低いことを示しており、パランティアの最も大きな収益源は、政府部門であることが分かります。

また、米国市場に限定した場合の2023年第4四半期(単体)の売上高については、民間部門が1.31億ドル、政府部門が2.37億ドルとなっています。

これは、米国市場におけるパランティアのビジネスが、民間部門よりも政府部門により大きく依存していることを示しています。

部門別の成長率

2024年第4四半期(単体)の部門別の前年同期比での成長率については、米国市場の民間部門が前年同期比で70%の顕著な成長を遂げていることが分かります。

一方で、米国市場の政府部門は11%の成長率を示しています。全体の民間部門と政府部門を比較すると、民間部門は32%、政府部門は6%の成長率となっており、特に民間部門の成長が目立っています。

これは、特に米国市場において民間部門の成長が顕著であり、全体的にも民間部門の成長率が政府部門を上回っていることを示しています。

顧客数

パランティアの顧客数とその成長率を見ると、2022年12月時点で367の法人や団体が顧客であり、その後の顧客数は着実に増加しています。

2023年3月には391へと7%増加し、6月には421へ8%増、9月には453へさらに8%増となりました。

そして、2023年12月には497へと10%の増加を達成しました。

このデータは、パランティアが一貫して顧客基盤を拡大していることを示しており、特に2023年12月の期間には顧客増加率が一段と高まっています。

営業利益とは?

営業利益は、企業が本業で稼いだ利益です。

営業利益は売上高から、販売した商品の原価である売上原価と、販売のためのコストである販管費を除くと求めることができます。

営業利益の推移

パランティアの営業利益の動向を見ると、2022年第4四半期までは損失を記録していましたが、その後改善し始め、2023年第1四半期では、黒字に転じました。

また、第4四半期では466.7%の大幅な増加を達成しました。

この変化は、パランティアの財務状態が大きく改善し、利益を生み出す能力が顕著に高まっていることを示しています。

なお、通常の営業利益から一時的または変動的な要因を除外して計算される調整済み営業利益については、会社側ガイダンスによると、1億9,600万ドルから2億ドル(前期は、1億2,511万ドル)が見込まれています。

ガイダンスの中値は、1億9,800万ドルであり、前年同期比58%増となります。

メンバーを募集しています

noteでメンバーシップを行っています。
メンバーシップでは、毎月、有料の動画付きの記事を4つ出しています。

メンバーシップに加入し、メンバーになっていただければ、全ての動画付きの記事を見ることができます。

初月無料ですので、月末までに退会すればご負担0円で、お試しすることができます。

営業利益率とは?

営業利益率は、売上高に占める営業利益の割合を示したものです。

この割合が高いほど、企業の本業の稼ぐ力が強いと判断できます。

営業利益率

パランティアの営業利益率は、2022年の第1四半期から第4四半期にかけて徐々に改善していき、最初は負の値でしたが、2023年に入るとプラスに転じました。

2023年の第1四半期では0.76%、第2四半期では1.88%となり、第3四半期には7.17%、第4四半期には10.86%へと大幅に増加しました。

これは、パランティアが効率的な運営を行い、利益を生み出す能力が強化されていることを示しています。

「利益」は意見、「キャッシュ」は現実

損益計算書(PL)に記載される売上高などの「利益」は、本来であれば来期に立つ売上を、今期の売上として計上することや架空の売上を立てることで、意図的に「利益」を過大に見せること、いわゆる粉飾が可能であり、明らかな粉飾でない限り、このような粉飾を見抜くことは難しいと言われています。

他方、キャッシュフロー計算書(CF)に記載される営業キャッシュフローなどの「キャッシュ」は、実際にどれだけの現金が出入りしたのかを表し、意図的な調整をする余地がありません。

そのため、会計の世界では、『「利益」は意見、「キャッシュ」は現実』、または『キャッシュフローは嘘をつかない』とされています。

また、損益計算書では黒字にも関わらず、倒産してしまう「黒字倒産」の原因は、売上が発生しても、その入金、現金収入が大幅に遅れ、企業が現金不足に陥ることで起こるとされています。

そのため、企業の「利益」だけでなく、企業の「キャッシュ」を確認することが重要です。

営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローは、企業の営業活動で得られた現金収入です。

パランティアの年間の営業キャッシュフローは、2021年に約3.3億ドルだったものが、2022年には32.9%減少して約2.2億ドルとなりました。

しかし、2023年には大幅に改善し、217.9%増加して約7.1億ドルに達しました。

これは、パランティアの現金生成能力が2023年に大きく向上したことを示しています。

また、パランティアの第4四半期単体の営業キャッシュフローは、2022年第4四半期に約0.8億ドルであったのに対し、2023年第4四半期には約3億ドルへと大幅に増加し、成長率は281.0%に達しました。

この数値は、パランティアの現金生成能力が2023年に大きく改善し、その結果として現金収入が顕著に増加したことを示しています。

営業キャッシュフローマージンとは?

営業キャッシュフローマージンは、売上高に占める営業キャッシュフローの割合を示したものです。

この割合が高いほど、企業が売上から多くの現金収入を得ていることを意味し、現金を稼ぐ能力が高いと判断できます。

なお、「MarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法」によると、営業キャッシュフローマージンは、理想として15%から35%程度あると素晴らしいとされています。

営業キャッシュフローマージン

パランティアの年間営業キャッシュフローマージンは、2021年に21.66%だったものが2022年に11.75%へと低下し、一方で2023年には大幅に上昇して32.00%に達しました。

この変化は、2022年に営業キャッシュフローの効率が低下したことを示していますが、2023年には大きく改善したことを意味します。

一方で、2022年第4四半期の単体の営業キャッシュフローマージンは15.52%で、2023年第4四半期には更に大幅に増加して49.51%となりました。

この大幅な増加は、特にその四半期における企業の営業活動の効率が大きく向上したことを示しており、売上高に占める現金収入の割合が非常に高かったことを示しています。

アクルアールとは?

アクルアールは、企業が現金収入を伴った質の高い利益をあげているかを判断する指標です。

アクルアールは純利益から営業キャッシュフローを引いた値で計算されます。

アクルアール=純利益(特別損益を除く)ー営業キャッシュフロー

純利益は、全ての収入から全ての支出を除いた利益であり、いわゆる会計上の利益です。

他方、営業キャッシュフローは、企業の営業活動で得られた現金収入です。

例えばA社のように、アクルアールがマイナスの場合、企業が多くの現金を営業活動から生み出し、現金収入が会計上の利益を上回っていることを意味します。これはA社が現金収入を伴う質の高い利益を生み出していることを示します。

逆に、B社のようにアクルアールがプラスの場合は、現金収入が会計上の利益を下回り、現金収入を伴わない質の低い利益を生み出している状況を示しています。

アクルアール

パランティアのアクルアールについては、年間で見ると2021年は、約-8.5億ドル、2023年は約-5億ドルとなっており、これは会計上の利益よりも営業キャッシュフローが多いことを意味します。

一方で、第4四半期単体では、2022年の-0.48億ドルから2023年の約-2.1億ドルへと変化しており、現金収入が会計上の利益を上回っていることを示しています。

これは、パランティアが効率的な営業活動を通じて質の高い利益を生成していることを示唆しています。

自己株式調整済み負債比率とは?

自己株式調整済み負債比率は、企業の抱える負債が、純資産に対して何倍あるのかを示しています。

自己株式調整済み負債比率は、以下の式で求めることができます。
自己株式調整済み負債比率=負債÷(純資産ー自己株式)

この比率が低ければ、純資産に対して負債が少なく、財務が健全であると見なされます。

「史上最強の投資家 バフェットの財務諸表を読む力」によると、自己株式調整済み負債比率が0.80を下回ることが望ましいとアメリカの著名な投資家である、ウォーレン・バフェットは言います。

自己株式調整済み負債比率

パランティアの自己株式調整済み負債比率は、2022年第4四半期の0.31から2023年第4四半期には0.27へとわずかに低下しました。これは、同社の財務が健全であることを示しており、ウォーレン・バフェットが望ましいとする0.80を大きく下回る数値です。

固定長期適合率とは?

固定長期適合率は、企業の固定資産が、純資産と固定負債といった安定した資金で賄えているかどうかを示す指標です。

固定長期適合率は、以下の式で求めることができます。
固定長期適合率=固定資産÷(純資産+固定負債)

一般的に、この比率が100%以下であると、企業の固定資産が安定した資金でまかなえており、会社の財務状況が安定していると判断できます。

固定長期適合率

パランティアの固定長期適合率は、2022年第4四半期の14.59%から2023年第4四半期に10.14%へと低下しています。

パランティアの場合、この比率が非常に低いことは、固定資産に対して十分な純資産と固定負債を保持していることを示しており、財務面で非常に健全な状態にあると解釈できます。

総合評価

パランティアの成長性については、2024年通期の売上高の会社側ガイダンスの中値26億6,000万ドル、前年比19.6%増を見込んでいることから、5点中4点とします。

効率性については、直近4四半期のうち、全ての四半期が前年同期の利益率を上回っていることから、5点中3.5点とします。

現金の生成能力については、2023年の営業キャッシュフローマージンが過去3年間で最も高いマージンであることや、過去5期間のうち、全ての期間のアクルアールがマイナスとなっていることから、5点中5点とします。

財務の安定性については、直近の自己株式調整済み負債比率が0.27であることや、直近の固定長期適合率が10.14%であることから、5点中5点としています。

割安性については、直近のPSRとPBRが、全ての期間の平均値と中央値を上回っていることや、2024年通期の売上高の会社側ガイダンスの中値26億6,000万ドル、前年比19.6%増を見込んでいることから、5点中3点とします。

従って、2024年2月15日時点の総合評価としては、25点中20.5点、Sランクとしました。

パランティアの総合評価において、成長性は4点と評価しており、これは企業が市場内での成長を示し、将来的な成長潜在力が高いことを意味します。

効率性に関しては3.5点となっており、これは企業の運営効率や資源の活用度が良好であることを示唆しています。

現金の生成能力では最高点の5点をつけており、企業が安定して現金を生み出し、財務上の柔軟性があることを反映しています。

財務の安定性も5点であり、これは企業の財務が非常に健全であることを示しています。

割安性に関しては3点で、これは株価が企業の実質的な価値に比べて適正またはやや高い評価であることを意味しています。

全体的に、パランティアは強固な財務基盤と高い成長潜在力を持つ企業として評価しています。

なお、この評価は、あくまでも簡易的に評価したものであり、実際の投資判断にあたっては、より総合的な評価を行うことをお勧めします。

また、配当利回りなどの要素は考慮していないことにご留意ください。

-米国株(US STOCK)
-, , , ,