米国株(US STOCK)

ルビー色の錬金術師 コカ・コーラ(KO) 決算&財務諸表を分析(2023年12月)

コカ・コーラ社の株は買うべき?

コカ・コーラ社の業績や財務状況を知りたいけど、自分で調べるのは大変。。

そんな悩みを抱える個人投資家のため、この記事では、最新のコカ・コーラ社の決算内容、PERや財務諸表を分析します。

この記事を読めば、誰でも、コカ・コーラ社の現在の業績や財務状況を把握することができます。

今回の記事では、コカ・コーラ社の総合評価をS,A,B,C,Dの5段階で評価をしていますので、投資判断の参考としていただければと思います

動画で内容を確認したい方はこちら

コカ・コーラ社とは?

コカ・コーラ(KO)は、200ブランド以上のノンアルコール飲料を製造し、世界約200カ国で事業を展開する世界的な飲料会社です。

コカ・コーラ(KO)の主要な製品・サービスとしては、以下のものが挙げられます。

  1. コカ・コーラ: 同社の代表的な炭酸飲料で、世界中で広く知られています。
  2. ダイエットコーク: カロリーオフの炭酸飲料で、健康志向の消費者に人気です。
  3. コカ・コーラ ゼロ: カロリーと糖分を抑えた炭酸飲料で、特に男性消費者をターゲットにしています。
  4. スプライト: レモンとライムフレーバーの炭酸飲料で、爽やかな味わいが特徴です。
  5. ファンタ: 果汁を使用した炭酸飲料で、多様なフレーバーが展開されています。
  6. パワーエイド: スポーツドリンクとして、運動時の水分補給やエネルギー回復に用いられます。
  7. ミニッツメイド: 果汁飲料のブランドで、朝食や小腹を満たす際に選ばれることが多いです。
  8. アクアリウス: エネルギー補給と水分補給を目的としたスポーツドリンクです。

これらはコカ・コーラが提供する多様な製品群の一部であり、同社はこれらの商品を通じて世界中の消費者に親しまれています。

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最新の決算

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2023年10月にコカ・コーラ社は2023年第3四半期決算を発表しており、

  • EPS:アナリスト予想69セントに対し結果74セントで、アナリスト予想を上回る。(〇) 
  • 売上高:アナリスト予想114.4億ドルに対し結果119.5億ドルで、アナリスト予想を上回る。(〇)

という結果でした。

https://www.cnbc.com/2023/10/24/coca-cola-ko-q3-2023-earnings.html

PERとは?

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PER(Price Earnings Ratio、株価収益率)は、株式市場における投資家が使う重要な指標の一つです。

PERは、企業の株価を一株あたりの利益(EPS、Earnings Per Share)で割って計算されます

例えば株価が1,000円で、EPSが100円であれば、「株価 1,000円÷EPS 100円=10倍」と計算できます。

一般的にはPERが高ければ割高、低ければ割安と判断できます。

PERの推移

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2023年12月16日時点のコカ・コーラ社のPERについては、finance charts.comによると、

  • 過去5年間の平均PER: 28.86倍
  • 過去3年間の平均PER: 26.74倍
  • 過去1年間の平均PER:25.59倍
  • 2023年12月16日時点のPER:23.63倍

となっています。

過去5年間の平均PERが28.86倍、過去3年間の平均PERが26.74倍、過去1年間の平均PERが25.59倍であることを踏まえると、2023年12月16日時点のPER 23.63倍は、これらの平均値より低いことがわかります。

過去5年、3年、1年の平均PERを見ると、一貫して下降傾向にあります。

PERが平均値より低い場合、株式が相対的に「割安」と見なされることがあります。

他方、過去数年間でPERが低下していることは、市場がコカ・コーラ社の将来の成長に対してより慎重な評価をしている可能性を示唆しています。

https://www.financecharts.com/stocks/KO/value/pe-ratio

売上高の推移

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2020年第4四半期から2023年第3四半期までの期間を通じて、コカ・コーラ社の売上は全体的に増加傾向にあります。

この期間に売上が最も低かったのは2020年第4四半期の86.11億ドルで、最も高かったのは2023年第2四半期の119.72億ドルです。

一方で、四半期ごとの売上にはいくつかの変動が見られます。

特に、2021年第4四半期と2022年第4四半期に売上が前の四半期に比べて減少しています。

これは季節性の影響や特定のビジネスサイクルによる影響が考えられます。

しかし、これらの一時的な減少にもかかわらず、全体として売上は持続的に成長しています。

この分析から、コカ・コーラ社は安定した成長パスを歩んでおり、短期的な変動にもかかわらず、長期的なビジョンに基づいて事業を展開していると考えられます。

売上高 前年同期比での成長率

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売上高の成長率は2021年第4四半期には9.9%でしたが、2022年第1四半期には16.3%というピークに達しました。

その後、成長率は徐々に低下し、2022年第4四半期には7.0%まで減少しました。

この減少は、市場状況や競争の激化などが考えられます。

2023年に入ると、成長率は再び上昇し、第3四半期には8.0%を記録しました。

この回復は、戦略の変更や市場環境の改善が影響していると考えられます。

このデータから、コカ・コーラ社は市場の変動に対応しながらも、安定した成長を継続していることが伺えます。

営業利益とは?

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営業利益とは、企業が本業で稼いだ利益です。

営業利益は以下の計算式で求めることができます。
営業利益=売上高ー(売上原価+販管費)

営業利益は売上高から、販売した商品の原価である売上原価と、販売のためのコストである販管費を除くと求めることができます。

営業利益の推移

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2020年第4四半期から2023年第3四半期までの期間において、最も高い営業利益は2022年第1四半期の34.05億ドルで、最も低いのは2021年第4四半期の16.72億ドルでした。

営業利益には季節的なパターンが見られ、特に第1四半期に利益が高く、第4四半期には低い傾向があります。

2021年第4四半期に営業利益が16.72億ドルに減少した後、再び営業利益は回復しています。

2023年に入ってからは特に高い利益を記録しており、企業のビジネス戦略や市場対応能力が効果を発揮していることが示唆されています。

このデータから、コカ・コーラ社の営業利益は市場環境や季節性の影響を受けやすいものの、全体的には安定した成長を続けていることがわかります。

営業利益 前年同期比での成長率

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2021年第4四半期の営業利益成長率は-28.5%と大幅に低下しました。

その後、2022年第1四半期には25.1%と大きく回復しましたが、第2四半期には再び-22.4%と大きな減少を見せました。

2022年第3四半期には6.6%、第4四半期には24.1%と、営業利益成長率は再び増加しました。

2023年に入ると、成長率は安定した傾向を見せ、第1四半期には-1.1%、第2四半期には2.6%、第3四半期には5.9%となりました。

このデータから、コカ・コーラ社の営業利益成長率には四半期ごとに大きな変動があるものの、全体的には安定して回復していることがわかります。

営業利益率

営業利益率は、売上高に占める営業利益の割合を示したものです。

この割合が高いほど、企業の本業の稼ぐ力が強いと判断できます。

コカ・コーラ社(KO)、ペプシコ(PEP)、モンスターベバレッジ(MNST)の四半期ごとの営業利益率のデータを比較分析すると、以下のような傾向と変化が見られます。

  • コカ・コーラ社(KO)の営業利益率
    • コカ・コーラ社の営業利益率は、2021年第4四半期の17.67%から2023年第3四半期の27.36%まで、比較的大きな変動を示しています。
    • 特に、2022年第1四半期には32.46%に達し、この期間の最高点を記録しました。
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  • ペプシコの営業利益率
    • ペプシコの営業利益率は2022年第1四半期に32.51%となり、コカ・コーラ社とほぼ同等でした。
    • しかし、ペプシコの営業利益率は、2021年第4四半期から2023年第3四半期にかけて、コカ・コーラ社の営業利益率と比較して一貫して低い値を示しています。
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モンスターベバレッジの営業利益率

  • モンスターベバレッジは、全期間を通して、3社の中でも安定して高い営業利益率を維持しています。
  • 特に2021年第4四半期には28.98%という高い利益率を示しています。
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総合的な観察

  • コカ・コーラ社は、季節性や市場の変動により四半期ごとの利益率に波があることがわかります。
  • 一方で、ペプシコは比較的安定した利益率を維持していますが、コカ・コーラ社やモンスターベバレッジに比べると全体的に低くなっています。
  • モンスターベバレッジは、他の二社と比較して一貫して高い利益率を示しており、効率的な運営を反映している可能性があります。

営業キャッシュフローとは?

営業キャッシュフローの概要

営業キャッシュフローは、企業が営業活動でどれだけの現金を生み出しているかを示しています。

この指標は、単に売上高などの会計上の利益を上げているだけでなく、その利益が現金として実際に会社の手元に流れ込んでいるかを反映しています。

会計上の利益とキャッシュフローの違い

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売上高や営業利益は、会計のルールに基づいて計算されますが、これらは実際に企業の手元に入ってくる現金の量とは必ずしも一致しません。

これは、収益が発生する時期と実際に現金が得られる時期などが異なるためです。

営業キャッシュフローの例

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例えば、一般的な企業の営業活動においては、商品が売れたとしても、その代金がすぐに現金として手元に入るとは限らず、支払いが後日行われることもあります。

一方で、営業キャッシュフローは実際に企業が現金を手にしているかどうかを示します。

営業キャッシュフローの内訳

営業キャッシュフローには、

  • 商品やサービスの売上から得た現金
  • 在庫を売って得た現金
  • 日々のビジネス運営に必要な資金のやり取り(現金の授受)

が含まれます。

営業キャッシュフローの重要性

つまり、営業キャッシュフローは、実際に企業の手元に流れ込んでくる現金の量を表しているので、企業の財務的健全性と運営効率をリアルタイムで把握するのに適しています。

利益とキャッシュフローの関係

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例えば、高い利益を報告しながらも営業キャッシュフローが低い、またはマイナスである企業は、利益が形式上のもので現金としては確保されていない可能性があり、そのような状況は企業の財務健全性に問題があります。

逆に、利益が低くても営業キャッシュフローが高い企業は、効率的な現金管理を行っていることを示しており、長期的な視点で見た場合に安定した経営を行っている可能性があります。

営業キャッシュフロー

それでは、2020年第4四半期から2023年第3四半期までの期間にわたるコカ・コーラ社の営業キャッシュフローに関するデータを見てみましょう。

続きの記事については、有料記事となります。

興味がある方は、ご覧ください。

https://note.com/observatory393/n/n495860ea0962

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