日本のCPI(消費者物価指数)
総務省が3月22日に発表した2月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は、2020年を100として、106.5と、前年同月比2.8%上昇しました。
変動の大きい生鮮食品及びエネルギーを除くコアコアCPIは、105.9と、前年同期比3.2%上昇しました。
宿泊料は前年同期比33.3%上昇で、前月の26.9%上昇を上回りました。
前年に見られた全国旅行支援の影響の反動に加え、2月に3連休が2回あったことや中国の春節に伴って国内外の観光需要が一段と高まったことも押し上げにつながりました。
コアコアCPIは、2023年2月から2024年2月にかけて、102.6から105.9へと徐々に上昇しています。
この期間における物価の上昇は持続しているものの、上昇ペースは緩やかで、前年同期比では3.5%から3.2%へと徐々に低下しています。
これは、物価の上昇圧力が継続しつつも、その勢いが時間と共に弱まっていることを示しており、インフレの速度が徐々に鈍化している状況を反映しています。
日本のコアコアCPIの線形回帰分析
線形回帰分析は、データの傾向を直線で表す方法です。
今回は、2023年2月から2024年2月までのコアコアCPI(物価指数)のデータを使って、時間が経つにつれて物価がどのように変化するかを見てみました。
この直線は、期間を通じて物価がどのように上がっていくかの平均的なパターンを示します。
分析の結果、物価は毎月平均して0.27ポイントずつ上がるという傾向が見られました。
これは、グラフ上の赤い線(トレンドライン)で、実際の物価のデータ点(青い点)と比較しています。
この赤い線は、物価が一定の割合で上昇していることを表しており、物価上昇の一般的な速度を示しています。
簡単に言うと、この分析により、1年間で物価がゆっくりと上昇していることが確認できます。
グラフ上で、実際のデータを示す青い線(実際の物価指数)が、物価上昇の平均的な傾向を示す赤い線(トレンドライン)の上にある時は、物価の上昇スピードが平均よりも加速していることを意味します。
逆に、青い線が赤い線の下にある場合は、物価の上昇スピードが平均よりも減速していることを意味します。