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株価好調! 上場来高値更新 任天堂 最新の決算&財務諸表を解説 2024年1月

株価好調、上場来高値を更新

任天堂の株価が好調です。

任天堂の株価は、1月9日に一時1株7568円の値をつけ、上場来高値を更新しました。

今回は、そんな任天堂の最新の決算内容や財務諸表を解説します。

この記事を読めば、任天堂の株を買うにあたって、最低限知っておくべき任天堂の現在の業績や財務状況を把握することができます。



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任天堂とは?

任天堂はビデオゲーム業界のリーダーで、ゲーム開発、製造、販売に注力しています。人気シリーズ「マリオ」、「ゼルダの伝説」、「ポケモン」などがあり、革新的なゲーム機「ニンテンドーDS」、「Wii」、「Nintendo Switch」を提供しています。

さらに、任天堂はゲームソフトウェアのデジタル配信にも注力しており、オンラインサービスを通じてゲームのダウンロード販売を行っています。これにより、ユーザーはより容易にゲームを購入し、プレイすることができます。

最新の決算

任天堂は、11月7日に2024年第2四半期決算を発表しています。

24年3月期第2四半期累計(4月から9月)の連結経常利益は前年同期比17.8%増の3800億円に伸びました。

併せて、通期の同利益を従来予想の4800億円から6000億円(前期は6010億円)に25.0%上方修正し、減益率が20.1%減から0.2%減に縮小する見通しとなりました。

また、業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の147円から181円に増額修正しました。

直近3ヵ月の実績である7月から9月期(2Q)の連結経常利益は前年同期比18.9%減の1262億円に減り、売上営業利益率は前年同期の34.0%から28.2%に低下しました。

配当利回りの推移

任天堂の配当利回りは、2020年には2.62%でしたが、2021年には3.59%へと上昇しました。

2022年には若干減少して3.29%となり、2023年には3.63%に上昇しました。

また、1月9日時点の配当利回りは、2.69%となっています。

総還元性向

総還元性向とは、会社が儲けた利益を、配当や自社株買いという形で、株主に対してどれくらい還元しているかを表す指標です。

総還元性向が高いほど、株主還元に力を入れている企業であることを示します。

ただし、株主への還元が多いことは、設備投資などに使用できる資金が少なくなる可能性があることに留意する必要があります。

任天堂の総還元性向は、2019年の66.1%から始まり、2020年には50.2%に下がったものの、2022年には最高の70.1%に達し、2023年には61.8%になりました。

これは任天堂が株主還元を重視していることを示していますが、同時に他の事業への再投資が限られる可能性もあります。

売上高の推移

任天堂の四半期売上高は、2022年第3四半期には6,959.47億円に達し、その後2023年第4四半期には3,064.99億円へと減少しました。

続いて、2024年第1四半期では4,613.41億円で50.0%の大幅な成長を記録しましたが、2024年第2四半期では3,348.96億円と4.2%減少しました。

経常利益とは?

経常利益は、本業における利益だけでなく、企業の持つ株の運用利益など、事業を行って得た利益です。

経常利益は、売上高と営業外収益を足した値から、販売した商品の原価である売上原価と、販売のためのコストである販管費、営業外費用を除くと求めることができます。

経常利益の推移

任天堂の経常利益は、2021年第4四半期の1,507.66億円から変動し、2022年第3四半期に最高の2,775.08億円を記録しましたが、2023年第4四半期には1,184.90億円へ減少しました。

続いて、2024年第1四半期には2,537.66億円で52.2%の増加を見せた後、2024年第2四半期には1,262.41億円と18.9%減少しています。

経常利益率

経常利益率は、売上高に占める経常利益の割合を示したものです。

この割合が高いほど、本業以外の収益や費用を含めた会社全体の収益力が強いと判断できます。

任天堂の経常利益率は、2022年第3四半期の39.87%から始まり、最高は2023年第1四半期の54.23%、最低は2023年第3四半期の25.09%です。

2024年第1四半期では、55.01%に上昇しましたが、2024年第2四半期では37.70%に減少しています。

アクルアールとは?

アクルアールは、企業が現金収入を伴った質の高い利益をあげているかを判断する指標です。

具体的には、アクルアールは純利益から営業キャッシュフローを引いた値で計算されます。

アクルアール=純利益(特別損益を除く)ー営業キャッシュフロー

純利益は、全ての収入から全ての支出を除いた利益であり、いわゆる会計上の利益です。

他方、営業キャッシュフローは、企業が営業活動で生み出した現金の額です。

例えばA社のように、アクルアールがマイナスの場合、企業が多くの現金を営業活動から生み出し、現金収入が会計上の利益を上回っていることを意味します。これはA社が現金収入を伴う質の高い利益を生み出していることを示します。

逆に、B社のようにアクルアールがプラスの場合は、現金収入が会計上の利益を下回り、現金収入を伴わない質の低い利益を生み出している状況を示しています。

アクルアール

任天堂のアクルアールは、2019年に178.95億円のプラスで質の低い利益を示しました。

しかし、2020年と2021年にはそれぞれ-903.82億円と-1,345.33億円のマイナスで質の高い利益を示しました。

2022年と2023年には、それぞれ1,843.09億円と1,094.75億円のプラスに転じ、再び質の低い利益を示しています。

なお、基本的な財務諸表の読み方やアクルアールなどの財務指標については、「たった10日で決算書がプロ並みに読めるようになる! 会計の教室」という本で、初心者向けに分かりやすく解説されていますので、より詳しい内容を知りたい方はそちらをご覧ください。



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