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決算後、株価急落。。人気高配当株、三菱HCキャピタル

人気高配当株 三菱HCキャピタル

今回は人気の高配当株で、2024年2月9日に最新の決算を発表した三菱HCキャピタルの最新の決算と財務諸表を解説します。

三菱HCキャピタルは、三菱UFJフィナンシャル・グループの一員で、日本の総合リース会社です。

機械、器具、航空機、海上コンテナ、鉄道貨車などのリースやレンタルを行っています。

そのほかにも、環境、不動産やモビリティ関連サービスなどのビジネスを展開しています。

基本情報は、こちらの表のとおりです。

この記事を読めば、三菱HCの株を買うにあたって、最低限知っておくべき三菱HCの業績や財務状況を把握することができます。

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株価のチャート

過去5年間の株価のチャートは、こちらのとおりです。

株価は右肩上がりであり、高値圏にあることが確認できます

予想PERの推移

PERは、Price Earnings Ratioの略称で、時価総額を純利益で割るか、株価を一株当たりの利益で割ることで求めることができます。

これは、株価と企業の収益力を比較することによって株式の投資価値を判断する指標として用いられます。

この倍率が高いほど、株価は割高と判断されます。

三菱HCのPERは、2024年2月16日現在、12.2倍となっています。これは過去1年間の平均PERが10.7倍、過去2年間が9.6倍、そして過去3年間が9.3倍と比べてやや高い水準です。

全期間の平均は8.8倍です。

これを同業他社と比較すると、その他金融業界のプライム市場の加重平均PERは2024年1月31日時点で15倍となっており、三菱HCキャピタルのPERは業界平均よりやや低い水準にあることが分かります。

実績PBRの推移

PBRとはPrice Book-value Ratioの略で、株価を1株当たりの純資産で割ったものです。

これは、現在の株価が企業の資産価値に対して割高か割安かを判断する指標として用いられます。

この倍率が高いほど、株価は割高と判断されます。

2024年2月16日時点での三菱HCのPBRは0.89倍です。

これは過去1年間の平均が0.80倍、過去2年間が0.73倍、過去3年間が0.72倍という水準に比べて若干高いことを示しています。

全期間の平均PBRは0.69倍です。

業界との比較では、その他金融業のプライム市場における加重平均PBRが2024年1月31日時点で1.1倍であるため、三菱HCのPBRは業界平均よりも低いと言えます。

年間配当と配当利回りの推移

三菱HCの年間配当と配当利回りの動向を見ると、2020年には4.70%の利回りで年間配当が25円だったのに対し、2024年2月16日時点では利回りが3.52%に低下していますが、年間配当は37円に増加しています。

配当額が徐々に上昇している一方で、直近の配当利回りが低下しているのは、配当の絶対額が増加しても株価がそれ以上に上昇していることを示唆しています。

総還元性向とは?

総還元性向とは、会社が儲けた利益を、配当や自社株買いという形で、株主に対してどれくらい還元しているかを表す指標です。

総還元性向が高いほど、株主還元に力を入れている企業であることを示します。

ただし、株主への還元が多いことは、設備投資などに使用できる資金が少なくなる可能性があります。

総還元性向

三菱HCの総還元性向は、2019年の30.4%から2023年には40.8%まで順調に上昇しています。

この傾向は、同社が利益の大きな割合を配当や自社株買いなどの株主還元に使用していることを示し、時間をかけて株主還元の強化に努めている様子が見受けられます。

最新の決算

三菱HCは、2024年2月9日に2024年第3四半期決算を発表しています。

24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比4.9%減の1043億円に減少しました。

直近3ヵ月の実績である10-12月期(3Q)の連結経常利益は前年同期比10.3%増の373億円に伸び、売上営業利益率は前年同期の6.9%から7.7%に改善しました。

第3四半期累計の純利益は、前年同期比で53億円減の805億円でした。

これは、不動産セグメントの米国案件での損失や環境エネルギーセグメントでの減損損失が起因しています。

しかし、航空セグメントの業績回復とロジスティクスセグメントの好調な業績が影響し、減益額は上期に比べ減少しました。

2024年3月期通期の業績予想は変更なく、当期純利益1,200億円、前年比3.2%増を見込んでおり、進捗率は67.2%です。

同社は、ロジスティクスセグメントが期初計画に比して好調であることに加え、航空セグメントの利益計上は下期偏重で、 期初計画比でも上振れの着地を見込んでいることや、不動産や環境エネルギーセグメントにおいても大口のアセット売却益の 計上を見込むことから、通期業績予想は維持すると説明しています。

セグメント別の売上高

三菱HCキャピタルは、カスタマーソリューションセグメント、海外地域セグメントなどの7つのセグメントを持っています。

三菱HCのセグメント別売上高を詳細に見ると、海外地域が1,088億円で最大の売上を記録しています。

これに続くのはカスタマーソリューション部門で854億円の売上があります。

他のセグメントでは、例えば、航空が311億円、ロジスティクスが281億円、不動産が127億円の売上を達成しています。

全体的に海外地域とカスタマーソリューションが同社の主要な収益源であることが明らかです。

セグメント別の売上高の成長率

三菱HCのセグメント別売上高の前年同期比の成長率を見ると、航空部門が57.07%と顕著な成長を示しています。

これは、市場の回復や新規資産の積上げ、 エンジンの稼働率向上などによるリース料収入の増加、 減損損失の減少などが要因です。

また、海外地域も18.26%の成長を達成し、ロジスティクス部門も14.69%の増加を記録しています。

一方で、環境エネルギー部門は64.86%の大幅な減少を経験しています。

これは、太陽光発電案件に係る減損損失の計上、 子会社再編にともなう決算取込期間の調整による影響によるものです。

また、モビリティ部門も88.73%の落ち込みを見せています。

これは、子会社再編にともない三菱HCキャピタルオートリースを連結除外した影響によるものです。

不動産部門も36.82%減少しており、カスタマーソリューション部門も2.06%の縮小を示しています。

全体的に見ると、航空、海外地域、ロジスティクスのセグメントが成長を牽引している一方で、環境エネルギーやモビリティなどの部門では大きな減少が見られます。

セグメント別の経常利益

三菱HCのセグメント別経常利益を概観すると、カスタマーソリューション部門が339億円で最も高い利益を上げています。

海外地域部門も222億円の利益を達成しており、航空部門は198億円、ロジスティクス部門は186億円の利益を記録しています。

これに続き、不動産部門が72億円、環境エネルギー部門が20億円、モビリティ部門が21億円となっています。

これらの数字から、三菱HCはカスタマーソリューション、海外地域、航空、ロジスティクスといったセグメントで高い利益を得ていることが分かります。

セグメント別の経常利益の成長率

三菱HCのセグメント別経常利益の前年同期比成長率を見ると、航空部門が顕著な成長を遂げていることがわかります。

実に9800%の増加を示しており、これは非常に大きな成長です。

一方で、環境エネルギー部門は79.38%の大幅な減少を経験しています。

他の主要なセグメントでは、カスタマーソリューションが20.42%減、海外地域が25%減となっています。

また、不動産部門は38.46%、モビリティは46.15%の減少を示しており、ロジスティクス部門だけが19.23%の増加を達成しています。

全体としては、航空部門の大幅な成長が目立つ一方で、他の多くのセグメントでは減少傾向が見られます。

セグメント別の経常利益率

三菱HCのセグメント別の経常利益率を見てみると、モビリティ部門が最も高い利益率を記録しており、その値は驚異的な262.5%です。

これは、子会社再編にともない三菱HCキャピタルオートリースを連結除外した影響によるものです。

次に高いのはロジスティクス部門で66.2%、航空部門が63.7%と続きます。

これに対して、カスタマーソリューション部門は39.7%、不動産部門は56.7%、海外地域は20.4%、環境エネルギーは20.6%となっています。

全体的に見て、三菱HCは複数のセグメントで高い収益性を保っていることがわかります。

セグメント別の契約実行高

契約実行高は、企業が締結した契約に基づいて実際にサービスや商品を提供し、その対価として受け取ることが予定されている収益の合計額を指します。

この値は、企業が将来にわたって確実に受け取ると予想される収益の額を表し、主に長期契約や定期的なサービス提供に関連するビジネスで重要視されます。

たとえば、企業が顧客との間で数年間のサービス提供に関する契約を結んだ場合、その契約期間中に発生する予定の収益の総額が契約実行高に該当します。

この値は、企業の将来の収益の安定性や成長の見通しを評価するための重要な指標となり得ます。

三菱HCの各セグメントにおける契約実行高を見ると、海外地域が最も高く、10,371億円に達しています。

これに続いてカスタマーソリューション部門が7,287億円であり、航空部門も2,802億円となっています。

これらの数値は、それぞれのセグメントが企業全体の契約実行高に大きく寄与していることを示しています。

これらの数値は、三菱HCが多様な事業領域で活動しており、特に海外市場でのプレゼンスが強いことを示しています。

セグメント別の契約実行高の成長率

三菱HCのセグメント別契約実行高の前年同期比成長率を分析すると、不動産部門が最も高い成長を遂げており、122.87%の増加を見せています。

これに続いて航空部門も96.77%と大幅な成長を示しており、カスタマーソリューション部門の成長率は7.22%です。

海外地域の成長率も4.83%と安定しています。一方で、環境エネルギー部門は66.20%の大幅な減少を記録し、ロジスティクス部門も37.01%減少しています。

モビリティ部門も44.91%の減少を見せています。

営業利益とは?

営業利益は、企業が本業で稼いだ利益です。

営業利益は売上高から、販売した商品の原価である売上原価と、販売のためのコストである販管費を除くと求めることができます。

営業利益の推移

三菱HCの営業利益の成長率は不定期に変動しており、2022年第4四半期には大幅な増加が見られたものの、その後の四半期では増減が交互に発生しています。

2024年に入ってからは、第1四半期と第2四半期に減少が見られた後、第3四半期に再び増加しています。

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営業利益率とは?

営業利益率は、売上高に占める営業利益の割合を示したものです。

この割合が高いほど、企業の本業の稼ぐ力が強いと判断できます。

営業利益率

2023年第3四半期の利益率は、前年同期の4.90%から6.92%へと上昇しています。

2023年第4四半期から2024年第2四半期までは、前年同期の利益率から減少が見られます。

しかし、2024年第3四半期は、前年同期の6.92%から7.71%に上昇しています。

「利益」は意見、「キャッシュ」は現実

損益計算書(PL)に記載される売上高などの「利益」は、本来であれば来期に立つ売上を、今期の売上として計上することや架空の売上を立てることで、意図的に「利益」を過大に見せること、いわゆる粉飾が可能であり、明らかな粉飾でない限り、このような粉飾を見抜くことは難しいと言われています。

他方、キャッシュフロー計算書(CF)に記載される営業キャッシュフローなどの「キャッシュ」は、実際にどれだけの現金が出入りしたのかを表し、意図的な調整をする余地がありません。

そのため、会計の世界では、『「利益」は意見、「キャッシュ」は現実』、または『キャッシュフローは嘘をつかない』とされています。

また、損益計算書では黒字にも関わらず、倒産してしまう「黒字倒産」の原因は、売上が発生しても、その入金、現金収入が大幅に遅れ、企業が現金不足に陥ることで起こるとされています。

そのため、企業の「利益」だけでなく、企業の「キャッシュ」を確認することが重要です。

営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローは、企業の営業活動で得られた現金収入です。

2019年と2020年にはマイナスの値を記録していましたが、2021年には劇的な改善があり、約1993億円に達し、前年比179.0%の増加となりました。

しかしながら、その後の2022年には微減の1.7%減少となり、2023年には大幅な減少を記録し、-76.1%となりました。

営業キャッシュフローマージンとは?

営業キャッシュフローマージンは、売上高に占める営業キャッシュフローの割合を示したものです。

この割合が高いほど、企業が売上から多くの現金収入を得ていることを意味し、現金を稼ぐ能力が高いと判断できます。

営業キャッシュフローマージン

三菱HCの営業キャッシュフローマージンは、2019年と2020年にはマイナスの値を記録しましたが、2021年に大幅な改善が見られ、22.29%に達しました。

しかし、2022年には11.09%へと減少し、2023年にはさらに低下して2.47%となりました。

この傾向は、企業の営業活動における現金収入の変動を示しており、特に2023年の大幅な低下は、三菱HCの営業効率に関して重要な指標となり得ます。

アクルアールとは?

アクルアールは、企業が現金収入を伴った質の高い利益をあげているかを判断する指標です。

アクルアールは純利益から営業キャッシュフローを引いた値で計算されます。

アクルアール=純利益(特別損益を除く)ー営業キャッシュフロー

純利益は、全ての収入から全ての支出を除いた利益であり、いわゆる会計上の利益です。

他方、営業キャッシュフローは、企業の営業活動で得られた現金収入です。

例えばA社のように、アクルアールがマイナスの場合、企業が多くの現金を営業活動から生み出し、現金収入が会計上の利益を上回っていることを意味します。これはA社が現金収入を伴う質の高い利益を生み出していることを示します。

逆に、B社のようにアクルアールがプラスの場合は、現金収入が会計上の利益を下回り、現金収入を伴わない質の低い利益を生み出している状況を示しています。

アクルアール

三菱HCのアクルアールに関して、2019年と2020年にはプラスの値を記録し、これは会計上の利益が現金収入を上回っていたことを意味します。

しかし、2021年と2022年には大幅に低下し、それぞれ約-1622億円と約-1265億円となりました。

これは営業活動が多くの現金を生み出し、現金収入が会計上の利益を上回ったことを示しています。

2023年には約624億円のプラスに転じており、これは会計上の利益が再び現金収入を上回る状況に戻ったことを意味します。

自己株式調整済み負債比率とは?

自己株式調整済み負債比率は、企業の抱える負債が、純資産に対して何倍あるのかを示しています。

自己株式調整済み負債比率は、以下の式で求めることができます。
自己株式調整済み負債比率=負債÷(純資産ー自己株式)

この比率が低ければ、純資産に対して負債が少なく、財務が健全であると見なされます。

「史上最強の投資家 バフェットの財務諸表を読む力」によると、自己株式調整済み負債比率が0.80を下回ることが望ましいとアメリカの著名な投資家である、ウォーレン・バフェットは言います。

自己株式調整済み負債比率

三菱HCの自己株式調整済み負債比率は、ウォーレン・バフェットが推奨する0.80よりも大幅に高く、財務リスクが高いことを示しています。

2023年第3四半期から2024年第3四半期まで比率は若干減少していますが、依然として高い水準にあります。

三菱HCキャピタルの負債比率が高い理由を考察する際、同社が総合リース会社であることが重要な要因です。

この種のビジネスモデルでは、機械、航空機など、多様な資産を保有し、それらを顧客にリースすることが一般的です。

これらの資産は高価であり、その購入や維持には大量の資金が必要です。通常、これらの資産は負債を通じて資金調達されます。

したがって、三菱HCキャピタルの負債比率が高いのは、そのビジネスモデルが大量の資産保有を必要とし、それに伴って高いレベルの負債を抱えることが一因と考えられます。

固定長期適合率とは?

固定長期適合率は、企業の固定資産が、純資産と固定負債といった安定した資金で賄えているかどうかを示す指標です。

固定長期適合率は、以下の式で求めることができます。
固定長期適合率=固定資産÷(純資産+固定負債)

一般的に、この比率が100%以下であると、企業の固定資産が安定した資金でまかなえており、会社の財務状況が安定していると判断できます。

固定長期適合率

三菱HCの固定長期適合率は、一般的に財務安定性を示す100%を大きく下回っており、これは企業の固定資産が純資産と固定負債によって十分に賄われていることを示しています。

2023年第3四半期から2024年第3四半期までの期間にわたり、この比率は60%台から67%台と一定の範囲内で推移しており、安定した財務状況を維持していることが伺えます。

総合評価

三菱HCの成長性については、2024年3月期通期の純利益を1200億円、前年同期比3.2%増を見込んでいることから、5点中3点とします。

効率性については、直近4四半期のうち、2四半期の営業利益率が前年同期の利益率を上回っていることから、5点中3点とします。

現金の生成能力については、直近の営業キャッシュフローマージンが過去5期間で3番目に高いマージンであることや、過去5期間のうち、2つの期間のアクルアールがマイナスとなっていることから、5点中2.25点とします。

財務の安定性については、直近の自己株式調整済み負債比率が5.66であること、負債による資金調達を必要とするビジネスモデルであることや、直近の固定長期適合率が67.44%であることから、5点中3.5点としています。

割安性については、直近の予想PERとPBRが、全ての期間の平均値を上回っていることや、業界平均よりは低いPERとPBRであることから、5点中2点とします。

従って、2024年2月9日時点の総合評価としては、25点中13.75点、Bランクとしました。

三菱HCの全体的な評価を見てみると、成長性と効率性に関しては中立的な評価で、3点を得ています。

これは、企業が安定した成長を続けているが、特に突出した成長を見せているわけではないことを示唆しています。

現金の生成能力に関しては2.25点とやや低めの評価を受けており、この領域において改善の余地があることを示しています。

一方で、財務の安定性に関しては3.5点と比較的高い評価を得ており、企業の財務状態が安定していることを反映しています。

最後に、割安性が2点と評価されているのは、株価がその実質価値に比べてやや高い状態であることを示しています。

全体的に、三菱HCは安定した運営を続けているが、いくつかの分野でさらなる成長や改善が望まれる状況にあると言えるでしょう。

なお、この評価は、あくまでも簡易的に評価したものであり、実際の投資判断にあたっては、より総合的な評価を行うことをお勧めします。

また、配当利回りなどの要素は考慮していないことにご留意ください。

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