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通信事業の巨星 KDDI 最新の決算&財務諸表を解説 2024年1月

KDDIの株は買うべき?

KDDIの業績や財務状況を知りたいけど、自分で調べるのは大変。。

そんな悩みを抱える個人投資家のため、最新のKDDIの決算内容や財務諸表を解説します。

この記事を読めば、KDDIの株を買うにあたって、最低限知っておくべきKDDIの現在の業績や財務状況を把握することができます。

この記事が皆様の銘柄選定のお役に立てれば、光栄です。

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KDDIとは?

KDDI株式会社は、日本の大手通信会社の一つで、移動体通信(モバイル通信)、固定通信、インターネットサービスを幅広く提供しています。特に「au」ブランドの携帯電話サービスは、日本国内の主要キャリアとして広く知られています。また、固定通信においてもインターネット接続サービスや固定電話サービスを提供し、データセンターやクラウドサービス、さらに海外事業においても、通信に関連する多様なサービスを展開しています。

KDDIの成長ポテンシャルに関しては、デジタルトランスフォーメーションの推進が重要な役割を果たします。これには新しいテクノロジーの導入、サービスのデジタル化、ビジネスプロセスの効率化が含まれ、特にスマートフォン、IoT(モノのインターネット)、AI(人工知能)などの先端技術を活用した新サービスの開発が市場での競争力を高める可能性を秘めています。

また、KDDIは固定通信とモバイル通信の両分野での技術革新や新サービスの展開により、既存の顧客基盤を拡大し、新たな顧客層を開拓する機会を持っています。例えば、5Gネットワークの展開は、より高速で安定した通信サービスの提供を可能にし、新しいビジネスチャンスを生み出すことが期待されています。

さらに、海外市場、特にアジア太平洋地域への進出にも積極的で、通信インフラの提供やデータセンター事業などで成長機会を追求しています。このような国際的な展開は市場の多様化を促し、リスク分散にも寄与すると考えられます。

最新の決算

KDDIは、11月2日に2024年第2四半期決算を発表しています。

24年3月期第2四半期累計(4月から9月)の連結最終利益は前年同期比3.8%増の3686億円に伸び、通期計画の6800億円に対する進捗率は54.2%となりました。これは、5年平均の54.7%とほぼ同水準でした。

直近3ヵ月の実績である7月から9月期(2Q)の連結最終利益は前年同期比17.7%増の1917億円に伸び、売上営業利益率は前年同期の18.9%から20.3%に上昇しました。

KDDIの髙橋誠社長によると、9月に開始された『auマネ活プラン』は、使い放題MAXプランのユーザーのうち3人に1人が加入しており、『好調なスタートを切った』と述べています。また、ネット配信サービスへの需要が高まる中、同プランがその需要をカバーしているとも語っています。

配当金の推移と配当利回り

配当利回りは、株式を買う金額(株価)に対して、1年間に何%のリターンが配当金として得られるかを示しています。

KDDIの配当金額は年々増加している一方で、配当利回りは2020年から2022年にかけて減少傾向にあり、2023年にわずかに回復していることがわかります。2024年の135円から140円の配当金額の増加は投資家にとってはプラスの要素となる可能性があります。

なお、2023年12月29日時点の配当利回りは、3.12%となっています。

総還元性向

総還元性向とは、会社が儲けた利益を、配当や自社株買いという形で、株主に対してどれくらい還元しているかを表す指標です。

総還元性向が高いほど、株主還元に力を入れている企業であることを示します。

ただし、株主への還元が多いことは、設備投資などに使用できる資金が少なくなる可能性があることに留意する必要があります。

KDDIは2019年から2023年の間に株主還元を大幅に強化していることがわかります。ただし、総還元性向が高いことは株主にとっては利益になりますが、会社の将来的な成長に必要な設備投資や研究開発への投資が減少する可能性もあるため、バランスが重要です。

売上高の推移

KDDIの売上高は、2021年第4四半期の約1.3888兆円から、2024年第2四半期には約1.4464兆円へと全体的に増加しています。この期間中、特に2022年から2023年にかけての売上は一貫して増加し、2023年第4四半期には約1.4889兆円という最高値を記録しました。しかし、2024年に入ると若干の減少が見られ、2024年第1四半期の売上は約1.3326兆円となりましたが、その後2024年第2四半期には再び増加しました。

売上高 前年同期比での成長率

2022年第4四半期から2023年第4四半期まで、KDDIの売上は着実に成長していました。しかし、2024年第1四半期には売上が前年同期比で1.4%減少しました。その後、2024年第2四半期には再び成長を遂げており、売上成長率は4.1%となっています。

営業利益とは?

営業利益は、企業が本業で稼いだ利益です。

営業利益は売上高から、販売した商品の原価である売上原価と、販売のためのコストである販管費を除くと求めることができます。

営業利益の推移

KDDIの営業利益は、2021年第4四半期の1663.53億円から始まり、2024年第2四半期には2936.51億円に増加しました。この期間には、特に2022年第1四半期に2991.93億円という顕著なピークが見られます。その後、営業利益は一時的に減少しましたが、2023年以降は安定した増加傾向を示しており、2024年第1四半期と第2四半期には再び高い水準を記録しています。全体的に、KDDIの営業利益はこの期間にわたって健全な成長を遂げています。

営業利益 前年同期比での成長率

KDDIの営業利益成長率は時期によって大きく変動していることが分かります。特に2023年第4四半期では大幅な成長が見られ、その後2024年第1四半期で減少したものの、2024年第2四半期では再びプラスの成長率を記録しています。

営業利益率

営業利益率は、売上高に占める営業利益の割合を示したものです。

この割合が高いほど、企業の本業の稼ぐ力が強いと判断できます。

KDDIの営業利益率は、2022年第3四半期の21.71%から始まり、四半期ごとに変動しています。2022年第4四半期には12.98%まで低下しましたが、2023年に入ると再び向上し、2024年第1四半期と第2四半期では20%を超える水準に回復しています。

まとめ

KDDIは日本の大手通信会社で、デジタルトランスフォーメーションの推進や技術革新、新サービスの開発を通じて、市場での競争力を強化しています。特に5Gネットワークの展開やアジア太平洋地域への進出が成長の鍵となっています。

最新の決算では、2024年第2四半期の連結最終利益が前年同期比3.8%増の3686億円に伸びており、通期計画の進捗率は54.2%です。また、配当利回りは2023年12月29日時点で3.12%となっています。

KDDIの売上高は2021年第4四半期の約1.3888兆円から2024年第2四半期には約1.4464兆円へと増加しています。営業利益も同期間に1663.53億円から2936.51億円に増加しており、営業利益率も安定した増加傾向を示しています。

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