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10年ぶりに過去最高益 三井住友(8316) 最新の決算&財務諸表を解説 2024年1月

10年ぶりに過去最高益、業績絶好調

三井住友フィナンシャルグループ(8316)は、2023年11月1日に2024年第2四半期決算を発表しています。

24年3月期第2四半期累計(4月から9月)の連結最終利益は前年同期比0.2%増の5264億円となりました。

そして、連結粗利益・連結業務純益・親会社株主純利益の全てで上期の過去最高益を更新するという結果となりました。

併せて、通期の同利益を従来予想の8200億円から9200億円(前期は8058億円)に12.2%上方修正し、増益率が1.8%増から14.2%増に拡大し、10年ぶりに過去最高益を更新する見通しとなりました。

三井住友は、 当初は厳しい業務環境を想定していたものの、円安・株高等のマーケット要因もあり、通期目標を上方修正したと説明しています。

また、業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の250円から270円(前期は240円)に増額修正しました。

なお、直近3ヵ月の実績である7月から9月期(2Q)の連結最終利益は前年同期比2.0%増の2784億円となりました。

今回は、そんな三井住友の最新の財務諸表を解説します。

この記事を読めば、三井住友の株を買うにあたって、最低限知っておくべき三井住友の業績や財務状況を把握することができます。

動画で内容を確認したい方はこちら

三井住友とは?

三井住友フィナンシャルグループ(8316)は、日本を代表する大手銀行グループの一つです。

三井住友銀行を核とし、さまざまな金融サービスを提供しています。

個人、企業向けの銀行業務のほか、資産運用、リース、証券、保険など幅広い金融サービスを手掛けています。

国内外に多数の支店・関連会社を持ち、グローバルな事業展開を行っているのが特徴です。

年間配当と配当利回りの推移

年間配当金額は2020年の一株当たり190円から2023年には240円へと着実に増加しています。また、2024年の年間配当は270円を予定しています。

一方で、配当利回りは2020年の7.24%から減少し、2023年には4.53%になっています。

なお、1月10日時点の配当利回りは、3.51%となっています。

総還元性向とは?

総還元性向とは、会社が儲けた利益を、配当や自社株買いという形で、株主に対してどれくらい還元しているかを表す指標です。

総還元性向が高いほど、株主還元に力を入れている企業であることを示します。

ただし、株主への還元が多いことは、設備投資などに使用できる資金が少なくなる可能性があることに留意する必要があります。

総還元性向

三井住友の総還元性向を見ると、2019年の44.2%から2020年に51.2%へと上昇し、2021年にはわずかに50.8%へと減少しました。

2022年には40.7%まで下がりましたが、2023年には大幅に上昇して57.6%になりました。

経常利益とは?

経常利益は、本業における利益だけでなく、企業の持つ株の運用利益など、事業を行って得た利益です。

経常利益は、売上高と営業外収益を足した値から、販売した商品の原価である売上原価と、販売のためのコストである販管費、営業外費用を除くと求めることができます。

経常利益の推移

三井住友の経常利益成長率は、2021年第4四半期で前年同期比49.2%の成長を遂げましたが、2023年第4四半期には-25.9%と減少し、2024年第1四半期と第2四半期でも減少傾向が続き、それぞれ-0.2%と-4.3%になりました。

この傾向は、2021年第4四半期の成長の後に減少傾向に転じていることを示しています。

経常利益率とは?

経常利益率は、売上高に占める経常利益の割合を示したものです。

この割合が高いほど、本業以外の収益や費用を含めた会社全体の収益力が強いと判断できます。

経常利益率

三井住友の経常利益率は、前年同期比で全体的に低下しています。具体的には、2022年第4四半期の利益率は15.53%でしたが、2023年第4四半期には7.28%へと大幅に減少しました。

また、2024年第2四半期も同様に前年同期に比べて利益率が低下しています。この傾向は、経常利益率が減少していることを示しています。

営業キャッシュフローマージンとは?

営業キャッシュフローマージンは、売上高に占める営業キャッシュフローの割合を示したものです。

営業キャッシュフローは、企業の営業活動で得られた現金収入です。

この割合が高いほど、企業が売上から多くの現金収入を得ていることを意味し、現金を稼ぐ能力が高いと判断できます。

営業キャッシュフローマージン

三井住友の年間営業キャッシュフローマージンは、2019年の80.14%から2021年には481.66%へと急上昇した後、2022年には37.59%に減少し、2023年には-95.98%まで大幅に落ち込みました。

この変動は、営業キャッシュフローの売上高に対する割合が大きく変わったことを示しています。

アクルアールとは?

アクルアールは、企業が現金収入を伴った質の高い利益をあげているかを判断する指標です。

具体的には、アクルアールは純利益から営業キャッシュフローを引いた値で計算されます。

アクルアール=純利益(特別損益を除く)ー営業キャッシュフロー

純利益は、全ての収入から全ての支出を除いた利益であり、いわゆる会計上の利益です。

他方、営業キャッシュフローは、企業の営業活動で得られた現金収入です。

例えばA社のように、アクルアールがマイナスの場合、企業が多くの現金を営業活動から生み出し、現金収入が会計上の利益を上回っていることを意味します。これはA社が現金収入を伴う質の高い利益を生み出していることを示します。

逆に、B社のようにアクルアールがプラスの場合は、現金収入が会計上の利益を下回り、現金収入を伴わない質の低い利益を生み出している状況を示しています。

アクルアール

三井住友のアクルアールは、2019年から2021年にかけてマイナスであり、営業活動からの現金収入が会計上の利益を上回っていました。

しかし、2022年には減少し、2023年にはプラスに転じて現金収入が会計上の利益を下回る状況になりました。この変化は、質の高い利益から質の低い利益への転換を示しています。

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