52週高値とは
52週高値とは、過去1年間で記録された株価の最高値を指します。
52週高値を更新した銘柄は市場で注目されており、潜在的な成長が期待される場合が多いです。
最近52週高値を更新した銘柄
第一三共(4568)
- 産業: 医薬品
- 業種:医薬品
- 企業概要
第一三共は、国内大手製薬会社であり、リクシアナ(抗凝固剤)やエンハーツ(抗悪性腫瘍薬)を主力商品に持つ企業です。
先進国市場の売上の伸びが鈍化する中、中国、ロシア、ブラジルなどGDPや人口増加が見込まれる発展途上国市場への積極展開を図っています。
また、2025年に向けた中長期的な目標として、「がんに強みを持つ先進的グローバル創薬企業」を掲げ、悪性腫瘍を中心に血栓症、疼痛、中枢神経系疾患、心不全・腎障害、希少疾患などの分野に重点を置く開発を行っています。
さらに、英国のアストラゼネカ社との提携を通じてがん治療の分野をさらに拡大しています。
最新の決算
2023年12月の第3四半期累計の業績については、売上高が前年同期比23.7%増の1兆1,733億円、営業利益が同53.0%増の1,946億円となりました。
グローバル主力品乳がん治療薬のエンハーツやリクシアナの販売伸長と円安による為替影響で売上高が増加しました。
エンハーツに係るアストラゼネカへの利益分配金の増加で販売管理費が増えましたが、米国子会社がノバルティスから特許侵害訴訟の和解金を一時的に受領したことで収益が増え、大幅な営業増益となりました。
同社は、2024年3月期の連結業績予想を増額修正し、売上高を前期比23.6%増の1兆5,500億円から1兆5,800億円、営業利益を同65.9%増の1,500億円から2,000億円に引き上げています。
エンハーツは適用範囲の拡大で欧米市場が成長中です。
特許訴訟の和解金261億円があり一時的に営業益を増額しました。配当も増額しています。
2025年3月期は乳がん治療薬のエンハーツの伸びが継続し、収益性も改善する見込みです。国内では抗凝固剤が安定した伸びを示しますが、一過性の和解金剥落により小幅な減益となる公算が大きいです。
さらに、エンハーツは2023年1月に米国で複数の固形がん向けの申請が受理され、2023年5月末までに優先審査の結果を受領する予定です。
投資リスク
新薬を開発するには莫大な出費と長期間を要します。
しかしながら、薬効が期待した水準に達しないために開発が打ち切られるリスクがあります。
加えて、臨床試験で好結果が出ても審査基準の変更により承認が得られない可能性もあります。
さらに、突発的な副作用の発現やジェネリック医薬品の市場参入により売上が減少し、結果として経営成績や財政状態に悪影響を及ぼすこともあります。