1. はじめに
本記事の目的
本記事は、2024年7月の日本株市場におけるスイングトレードの運用結果を分析し、読者の投資戦略改善に役立つ洞察を提供することを目的としています。
投資成績の詳細な分析と共有は、自身の戦略の客観的評価や他の投資家からの学びにつながり、市場理解を深める重要な機会となります。
本分析では、取引統計、パフォーマンス指標、ポートフォリオ状況、今後の市場見通しなど、多角的な視点から7月の運用を振り返ります。
これらの情報は、株式投資管理・分析アプリ『カビュウ』を用いて集計・分析しています。
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本記事の目的は、私の実際の運用結果を通じて読者の皆様に実践的な投資インサイトを提供し、より良い投資判断につなげていただくことです。
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ただし、投資には常にリスクが伴うことをお忘れなく、最終的な判断は読者ご自身でお願いいたします。
7月の市場概況(日経平均の動き)
2024年7月の日本株市場は、前半の上昇相場から後半の調整局面へと劇的に変化し、約4年ぶりの大きな値幅変動を記録しました。
この大きな変動と下落には、以下の3つの主な理由があります
1. 米国の政治経済動向:アメリカ大統領選について、トランプ前大統領の優勢観や米消費者物価指数の変化が影響
2. 為替の変動:円高の進行が輸出関連株に影響
3. 投資家心理の変化:月後半にかけて短期的な過熱感が意識された。
これらの要因が複合的に作用し、月間を通じて大きな変動をもたらしました。
例えば、7月11日には日経平均が42,224円まで上昇し史上最高値を更新しましたが、月末には前月比1.2%下落で終わりました。
7月の日本株市場の動きを時系列で詳しく見ていきます。
1. 月前半(上昇基調) - 米ハイテク株高を追い風に海外投資家からの資金流入が継続 - トランプ前大統領の優勢観から金融やインフラ関連株に買いが集中 - 7月11日に日経平均は42,224円の年初来高値を記録
2. 月半ば(転換点) - 米消費者物価指数が市場予想を下回り、年内利下げ観測が強まる - 米巨大テック株に利益確定売りが波及し、日本の半導体関連銘柄にも影響 - 円高進行により輸出関連株が下落
3. 月後半(調整局面) - 短期的な過熱感が意識され、上昇にブレーキ - 円高の影響で輸出企業を中心に下落傾向
4. 業種別の動き - 上昇:内需業種(建設 +9%、食品 +7%) - 下落:輸出関連業種(精密 -11%、機械 -3%)
7月の日経平均の動きを山に例えると、急峻な上り坂を駆け上がった後、突然の崖に遭遇し、慎重に下山する登山者のようでした。
頂上(42,224円)からの眺めは素晴らしかったものの、下山時の足元の悪さに苦労したイメージです。
まとめると、2023年7月の日本株市場は、国内外の複雑な要因により大きな変動を見せ、最終的に1.2%の下落で終わりました。
この月の動きは、グローバルな経済動向、為替変動、投資家心理の変化が株価に与える影響の大きさを如実に示しています。
投資家は、これらの要因を注視しつつ、業種や個別銘柄の特性を考慮した慎重な投資判断が求められます。
2. 7月のスイングトレード運用成績概要
7月のスイングトレードの運用成績は1.2%のプラスリターンを達成し、7月の日経平均のパフォーマンスを2.54%ポイント上回るアウトパフォームを実現しました。
効果的な銘柄選択とリスク管理戦略により、市場全体の動きに逆らって利益を上げることができました。全体の損益率1.2%は、7月の日経平均パフォーマンスの-1.34%を大きく上回っています。
7月の市場は、米国の金融政策や国内の政治経済動向の影響を受けて変動が大きくなりました。このような環境下で、セクター分析や個別企業の業績予想を綿密に行い、相対的に強い銘柄に焦点を当てた運用を行いました。また、ポジションサイズの調整やストップロスの設定を慎重に行うことで、リスクを管理しました。
運用成績を山に例えると、市場全体が谷底に向かう中で、私たちは小さな丘を登ることができたイメージです。日経平均が下り坂を滑っている間、私たちは慎重に足場を選びながら、少しずつ高度を上げていったのです。
変動の激しい7月の市場環境において、スイングトレードで1.2%のプラスリターンを達成し、日経平均を大きく上回る運用成績を実現しました。この結果は、適切な銘柄選択、タイミングの良い売買、効果的なリスク管理、そして市場環境への柔軟な適応の成果です。
3. 詳細な運用実績分析
7月の取引統計は、低勝率ながら高い平均利益率を実現し、全体として864,228円のプラスリターンを達成しました。
勝率は37.5%と低いものの、平均利益(135,030円)が平均損失(52,209円)の約2.6倍であることが、この成功の主な理由です。これにより、確定利益(2,430,546円)が確定損失(1,566,318円)を上回り、全体として利益を出すことができました。
例えば、10回のトレードを行った場合、このパターンでは約4回の勝ちトレードと6回の負けトレードとなります。
しかし、4回の勝ちトレードで540,120円(135,030円 × 4)の利益を得る一方、6回の負けトレードでの損失は313,254円(52,209円 × 6)に抑えられ、結果として226,866円の利益を得ることができます。
7月の取引では、勝率が37.5%と低めでしたが、1回あたりの平均利益(135,030円)が平均損失(52,209円)の約2.6倍となっています。
これにより、総確定利益(2,430,546円)が総確定損失(1,566,318円)を大きく上回り、結果として864,228円のプラスリターンを実現しました。
この結果は、効果的なリスク管理と利益確定戦略の重要性を示しています。特に、負けトレードの損失を平均52,209円に抑えられたことは、リスク管理の観点から非常に重要です。
一方で、勝ちトレードでは平均135,030円と大きな利益を獲得できており、これが全体のパフォーマンスを押し上げる主要因となっています。
この取引パターンを釣りに例えると、小魚(小さな損失)は逃がしつつ、大物(大きな利益)を狙う戦略といえます。30回の投げ縄では小魚しか捕れませんでしたが、18回の大物釣りで十分な漁獲(利益)を得ることができました。結果として、釣り船(投資資金)は無事に港に帰還し、さらに価値を増やして戻ってきたのです。
7月のトレードは、37.5%という低い勝率にもかかわらず、効果的な「損小利大」戦略により864,228円のプラスリターンを達成しました。この結果は、単なる勝率だけでなく、1回あたりの利益と損失のバランスが重要であることを明確に示しています。今後は、このリスク管理と利益最大化のバランスを維持しつつ、勝率の向上にも注力していく必要があります。
3.2 パフォーマンス指標
7月のトレーディングパフォーマンスは、効果的なリスク管理と利益最大化戦略により、安定した収益性と適切なリスクコントロールを実現しました。
この結論は、以下の主要パフォーマンス指標によって裏付けられます。
- プロフィットファクター: 1.55
- ペイオフレシオ: 2.58
- 最大利益率: 25%
- 最大損失率: -8.5%
プロフィットファクター1.55は、総利益が総損失の1.55倍であることを示し、安定した収益性を表しています。一般的に1.5以上が良好とされるため、当運用は健全な収益構造を持っていると言えます。
ペイオフレシオ2.58は、平均利益が平均損失の2.58倍であることを意味し、高いリスク調整後リターンを示しています。これは、少ない勝率でも全体として利益を出せる堅固な戦略の証です。
最大利益率25%と最大損失率-8.5%の差は、大きな上振れの可能性を保ちつつ、下振れリスクを適切に管理できていることを示しています。特に、最大損失率を一桁台に抑えられたことは、優れたリスク管理能力の表れです。
これらの指標は、当運用が「ローリスク・ハイリターン」の理想的な状態に近づいていることを示唆しています。
7月の運用パフォーマンス指標は、プロフィットファクター1.55、ペイオフレシオ2.58という優れた数値を示し、効果的なリスク管理と高い収益性の両立を実証しました。
最大利益率25%に対し最大損失率を-8.5%に抑えたことは、上振れの可能性を保ちつつ下振れリスクを適切に管理できていることを示しています。
これらの指標は、当運用戦略の有効性と安定性を裏付けるものであり、今後もこの方針を維持しつつ、さらなる改善と安定した収益の創出を目指していきます。
3.3 考察
7月の運用結果は、低勝率でも適切なリスク管理と「損小利大」戦略により、優れたパフォーマンスを達成できることを実証しました。
この評価の根拠は以下の3点です。
- プロフィットファクターが1.55と1を上回っており、全体として利益を生み出していること
- ペイオフレシオが2.58と高く、勝ちトレードが負けトレードを大きく上回っていること
- 最大損失率が-8.5%に抑えられており、効果的なリスク管理がなされていること
この運用戦略の核心は「小さな損失を許容しつつ、大きな利益を狙う」というアプローチにあります。プロフィットファクター1.55は、総利益が総損失の1.55倍であることを示し、全体として収益性があることを意味します。ペイオフレシオ2.58は、平均的な勝ちトレードが負けトレードの2.58倍の大きさであることを示し、一度の大きな勝ちで複数回の小さな負けをカバーできる構造を表しています。
最大損失率を-8.5%に抑えていることも重要です。これにより、大きな損失による資金の枯渇や心理的ダメージを避け、長期的に安定した運用を可能にしています。大きな損失は複利効果を損ない、回復に多大な時間とエネルギーを要するため、この抑制は極めて重要です。
この戦略を野球に例えると、バッティングアベレージは低いものの(低勝率)、打つときは必ずホームランを狙う(高いペイオフレシオ)強打者のイメージです。三振も多いですが(負けトレードが多い)、一発で試合の流れを変える(大きな利益を得る)能力があります。そして、守備でも安定したプレーをし(リスク管理)、チーム全体の勝率向上(プロフィットファクター>1)に貢献しています。
7月の運用結果は、37.5%という低勝率にもかかわらず、高いプロフィットファクター(1.55)とペイオフレシオ(2.58)を達成し、最大損失率を-8.5%に抑制することで、優れたパフォーマンスを実現しました。この結果は、適切なリスク管理と「損小利大」戦略の重要性を明確に示しています。勝率だけでなく、1回あたりの利益と損失のバランスを適切に管理することが、長期的な運用成功の鍵であることが実証されました。今後も、この戦略を基本としつつ、さらなる改善と安定した収益の創出を目指していきます。
4. 8月2日時点のポートフォリオ
8月2日時点のポートフォリオは、15銘柄で構成され、業種分散と成長性を重視した戦略的な銘柄選択が特徴となっています。このポートフォリオは、リスク分散と将来の成長機会の捕捉を両立させることを目指しています。
このポートフォリオ構成が戦略的である理由は以下の3点です。