目次
2024年8月19日-24日の株式市場週間レポート
1. 週間の市場概況
1.1 日本株市場:底堅さを見せる展開
1.2 米国株式市場:堅調な推移を継続
2. 今週の注目ポイント
2.1 ジャクソンホール会議(8月23日):パウエルFRB議長の講演
2.2 日銀:植田総裁の国会答弁
2.3 経済指標と政策動向
2.4 注目セクター・銘柄の動向
3. 個別銘柄のハイライト(日本株)
3.1 値上がり率トップ:プレシジョン・システム・サイエンス(7707)
3.2 注目銘柄:ピクセルカンパニーズ(2743)
3.3 M&A関連:JTOWER(4485)
4. 個別銘柄のハイライト(米国株)
4.1 値上がり率トップ:サイロ・ファーマ (SILO)
4.2 注目銘柄:ペロトン・インタラクティブ (PTON)
4.3 注目銘柄:ウィリアムズ・ソノマ (WSM)
5. 来週の展望
5.1 注目イベント
5.2 要注目銘柄(日本株)
5.3 要注目銘柄(米国株)
6. まとめ
2024年8月19日-24日の株式市場週間レポート
こんにちは!2024年8月19日から24日までの株式市場の動向をまとめました。今週の出来事と来週の注目ポイントをチェックしていきましょう。
1. 週間の市場概況
2024年8月19日から24日の週は、日本株と米国株の両市場で重要な動きが見られました。日本市場では、日経平均とTOPIXがともに下落し、米国市場ではS&P 500、NASDAQ、DOWが混乱の中で一進一退の展開となりました。
1.1 日本株市場:底堅さを見せる展開
日経平均株価は週間で301.60円(0.79%)上昇し、38,364.27円で取引を終えました。
週初めは利益確定売りで下落
その後、押し目買いが入り3万8000円台を維持
75日移動平均線が心理的な抵抗線として意識される展開に
1.2 米国株式市場:堅調な推移を継続
NYダウは40,000ドル台を維持
S&P500、NASDAQ総合指数も上昇基調を保つ
2. 今週の注目ポイント
2.1 ジャクソンホール会議(8月23日):パウエルFRB議長の講演
パウエルFRB議長は、ジャクソンホール会議で「政策を調整する時が来た」と述べ、主要政策金利を引き下げる意向を示しました。パウエル議長は、インフレ率が2%の目標に向かっているという自信が深まったことを強調し、利下げのタイミングとペースは今後のデータや経済見通し、リスクバランスに依存すると述べました。この発言は、9月のFOMC会合で利下げが開始される見通しを裏付けるものとなりました。
2.2 日銀:植田総裁の国会答弁
植田日銀総裁は、衆参両院の財政金融委員会で参考人として出席し、金融政策について答弁しました。彼は、追加利上げに慎重な姿勢を示しつつも、金融緩和を続ける方針を強調しました。また、日本経済の現状や今後の見通しについても言及し、特に円高やインフレに対する対応策について説明しました。
市場参加者は、これらのイベントから今後の金融政策の方向性を探っていました。
市場参加者は、パウエル議長と植田総裁の発言から、それぞれの中央銀行がどのような金融政策を採用するかについて注目していました。パウエル議長の発言は、米国経済がインフレ抑制に成功しつつあることを示唆し、利下げが近いことを示しています。
一方、植田総裁の発言は、日本経済が依然として金融緩和を必要としていることを示しており、日米間で異なる金融政策が展開される可能性があります。
これらの発言は、市場に大きな影響を与え、特に為替市場や株式市場での動向に注目が集まっています。
2.3 経済指標と政策動向
日本経済指標: 6月の全国消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除くコアCPIが前年比2.6%上昇、生鮮食品・エネルギーを除くコアコアCPIが同2.2%上昇と、上昇ペースが加速しました。これにより、インフレ圧力が高まっていることが示されました。
為替動向: ドル円相場は週初めに158円台後半まで上昇したものの、その後155円台前半まで急落しました。これは米連邦準備理事会(FRB)高官による利下げ時期が近づいているとの発言や、日本政府による為替介入への警戒感が影響しました。
2.4 注目セクター・銘柄の動向
半導体関連銘柄: 米国が中国に対して先端半導体規制を強化するとの報道があり、半導体関連銘柄に売りが集中しました。特に台湾の半導体受託生産大手の決算が良好であったものの、米中対立の激化による供給網混乱への懸念が続きました。
輸出関連銘柄: ドル円相場が一時155円台前半まで急落したことを受けて、輸出関連株も下げ幅を拡大しました。特に自動車や電機メーカーなどが影響を受けました。
3. 個別銘柄のハイライト(日本株)
3.1 値上がり率トップ:プレシジョン・システム・サイエンス(7707)
73.58%上昇
理由:エムポックス(サル痘)検査キット需要増加への期待
プレシジョン・システム・サイエンス(PSS)は、エムポックス(サル痘)関連銘柄として注目されており、短期資金の流入が続いています。特に7月からはエムポックス検査キットの需要増加が期待されており、株価が約1年3カ月ぶりの高水準に達しました。
2024年8月23日時点での終値は519円です。週間(8/18~8/23)の始値は331円、高値は519円、安値は297円、終値は519円でした。
エムポックス検査キットの需要増加は、WHOが2024年5月に26カ国で新たに646例のエムポックスが確認されたことや、各国政府の対応が影響しています。
3.2 注目銘柄:ピクセルカンパニーズ(2743)
70.27%上昇
理由:生成AI向けサーバー需要拡大に対応する新製品発表
ピクセルカンパニーズは、生成AI(人工知能)向けのサーバー需要が急速に拡大している中で、新製品を発表しました。この新製品は高性能かつ効率的なデータ処理を可能にし、生成AI市場での競争力を高めることが期待されています。これにより、投資家からの注目が集まり、株価が大幅に上昇しました。
最新の株価情報として、取引値は126円(前日比 +1円, +0.80%)で、前日終値は125円、始値は145円、高値は160円、安値は122円、出来高は22,456,500株です。
生成AI向けサーバー市場は2024年に前年比69%増の1870億ドルに達すると予測されており、特にNVIDIAやAMDなどの次世代製品が市場を牽引しています。
3.3 M&A関連:JTOWER(4485)
68.54%上昇
理由:米国企業からのTOB(株式公開買い付け)発表
JTOWERは、米国企業からのTOB(株式公開買い付け)が発表されたことにより、株価が急騰しました。このTOBは、JTOWERの技術力や市場ポジションを評価したものであり、今後の成長戦略において重要な役割を果たすと見られています。投資家はこの動きを好感し、大量の買い注文が入った結果、株価が大幅に上昇しました。
2024年8月23日時点での株価は3,590円で、始値は3,590円、高値は3,595円、安値は3,585円、出来高は1,586,300株です。
米国のデジタルインフラ投資会社であるデジタルブリッジグループが、JTOWERに対してTOBを実施することを発表し、買付価格は1株あたり3600円で、前日の終値1375円に対して161.82%のプレミアムが付与されています。
4. 個別銘柄のハイライト(米国株)
4.1 値上がり率トップ:サイロ・ファーマ (SILO)
理由:特定のニュースやイベントは明示されていませんが、バイオテクノロジー関連株は一般的に新薬の開発進展や臨床試験結果などが株価に大きな影響を与えることがあります。
4.2 注目銘柄:ペロトン・インタラクティブ (PTON)
理由:ペロトン・インタラクティブは、売上高が10四半期ぶりに微増し、最終損益の赤字幅が大幅に縮小しました。収益改善が好感されており、注目されています。
4.3 注目銘柄:ウィリアムズ・ソノマ (WSM)
理由:5~7月期の売上高が予想を下回り、25年1月期通期の売上高見通しも下方修正されましたが、市場の動向を注視するために注目されています。